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拾、すすめ暁屋

 ついに。


 暁屋をめぐる地上戦が今まさに繰り広げられようとしている。

 無尽蔵に迫る魔物に勇者の一撃が地を裂き放たれる。


「テラ・ブレイクっ!」


 勇者の剣を一閃、先陣を駆ける魔物は次々と将棋倒しに地に這う。


「ブラッド・レイン」


 クリュサオルが大剣を横薙ぎに斬ると、射程圏内の魔物は血飛沫をあげ倒れる。


「イラプション・ストーム(噴火嵐)」


 素早い詠唱の後、厄災級の最上魔法がオスカーの杖から放たれる。

 たちまち、ねばつくような炎の嵐が、魔物たちへと無慈悲に襲った。


 伝説の勇者たちの攻撃に思わず怯む魔物群・・・も、我に返ると一気呵成に走り来る。


「まだか」


 一郎は歯軋りする。


「発進まであと、5分」


 バリーは計器を見つめ、震える声で告げる。


「うおおおおおおっ!」


 魔物たち間隙をつき、勇者たちの加勢にバンとボブは入る。

 ユングは後衛で震えていた。


「言わんこっちゃない」と、バン。


「似合わないことはするものではないですよ」と、嗜めるボブ。


「馬鹿がっ、俺様は殿をつとめるのよ」必死に強がりを見せるユング。



「あと3分」


 バリーは言う。


「すまん、皆」


 一郎は呟き、船に乗っている暁屋一同は祈るしかない。


「神の竿、雷っ!」


 李は竿を天にむけ、魔物へ御雷を落とす。


「補助魔法。力の護り」


 フレアは詠唱し、皆に力を付与する。


「神突きっ!」


 クレイブは神の一撃を与える。

 しかし、多勢に無勢、数で押し込む魔物たちに、じりじりと戦艦暁屋の手前まで皆は後退する。


「早くっ!」

「まだあと1分50秒・・・えっ!」


「とべっ」


「がんばれ~」


 声援をおくる声、ディドとディジーが声の限り叫んでいる。


「いけますっ!暁屋オールグリーンです」


「よしっ!暁屋発進」


「おうっ!」


 戦艦暁屋は動き出す。


「主砲は打てるか」


 一郎は言った。


「稼働した暁屋だ。もち、いけるぜ」


 ギルモアはサムアップする。


「ぶっ放せ!てーっ!!」


 天空目掛け、一線の光の矢が放たれた。



 暁屋発進。

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