日常 冬休み
誤字報告感想をありがとうございます!
おはようございます。
今日の天気は晴れです。
昨日のディーグリー兄との話し合いで、肉の入手経路をうっかり聞き忘れていました。
それを朝食の席で思い出し、皆が落ち込んでおります。
更に食欲が落ちたもよう。
仕方ないので、昼は昨日と同じ部屋を借りて、自分達で昼食を作ることを提案してみたら、一気にテンション爆上がり。
作るのは主に助とシェルだけど!
他の人は、ねぇ。
王子と教皇様の息子と、国一番の商人の息子に料理の経験など有るわけが無い。
後期の授業では、来年の演習の為に調理実習も有るらしいが、今はまだ全く経験が無い状態。
何を作るかで意見交換が盛り上がっているが、この世界の調味料は、塩と胡椒とハーブっていうね。
味噌と醤油は何処ですかー?!
そろそろ米への憧れが酷いです。
助に聞いても、見たこと無いって言うし。
その内米を探す旅に出るべきかしら?
四男秀太の言うことには、異世界では米を米と認識してない場合があるから、探せば見つかるとか、米は家畜の餌として扱われてるから、それを手に入れて食べさせると驚かれるとか、世界のどっかには日本的な国が有るはずとか。
あまり真剣に話を聞いてなかったのでうろ覚えだが、探してみる価値はありそう。
そんなことを考えていたら、いつの間にか午前の授業が終了していた。
ディーグリーがスキップしそうな勢いで調理部屋へ向かう。
途中シェルと助も合流。
さてさて何を作りますか?
手を綺麗に洗ったら、昨日は鶏魔物だったので、今日は豚魔物を取り出して、簡単にポークソテーで良いだろう。
あまり時間を掛けたくないしね。
ハーブ扱いだった、里芋みたいな形のジジャの根っていう生姜と、オニオっていう玉ねぎ、以前に買っといた青パパイアを皮を剥いて擦りおろし、赤ワインと混ぜてタレを作る。
塩と胡椒をふった肉を焼き色だけ付けるように強火で焼いたら、タレを絡ませ中まで火が通るように弱火で汁が良い感じに減るまで煮る。
味付けは全て俺。
シェルは千切りキャベツ担当。
焼くのは助。
後は彩りにトマトと茹でたブロッコリーを飾り、パンを添えてワンプレートごはん。
何時もの食事よりもシンプルだけど、味はそこそこ良いと思うよ。
擦りおろした玉ねぎ、いやオニオと青パパイアは、肉を更に柔らかくする作用があるしね!
皆様無言で食べております。
若干涙目なのが笑う。
厚めに切った肉を、一人三枚も出したのにあっと言う間に食い切った。
ポヤ~とした顔で皿を見る面々。
「ケータ様は天才だね、昨日の料理長の料理を最高とか思ってたのに、更に上回ってくるとは!」
ディーグリーが深刻な顔で言ってくる。
それに皆がうんうん頷いて、助が苦笑ってる。
味噌と醤油があれば、更に美味しく作る自信が有るぜ?
まぁ口に合うかは分かんないけど。
あ~それにしても、学園のパンがかっっったいのが残念で仕方ない。
パンの改善もしないといけませんか?
お城のパンは柔らかくなってきたので、料理長、肉と一緒に頑張ってくれないものか。
夕飯も結局ここで作る事になって、午後の授業へ。
授業中暇なので何かやりたいが、下手なことをすると大騒ぎになるので、おとなしく昼寝。
ソラベッドは最高です!柔らかくて、暖かくて、お日様の匂いがします。
ハクも実は巨大化出来るので、ハクベッドは夏に希望。ひんやりして気持ち良さそう。
夕飯は鳥塩唐揚げにしました。
塩胡椒と、バジル的な葉っぱ、青パパイアとガリケと言うにんにくと、ジシャの根を擦りおろし、白ワイン少々を大きめの一口大に切った鶏魔物の肉に揉み込む。
暫く置いてから、ホットケーキの時に使った小麦粉をまぶし、適温の油にジュジュっとね!
ジュワジュワ音を聞いてると、自然と涎が口の中に溢れてくるね!でも我慢。
ばぁちゃんのレシピは二度揚げです。
低温の油で中まで火を通し、高温の油でカラッとね!
絶対大量に食うだろうと思って、大量に揚げております。
後は千切って混ぜるサラダと、オニオスープ。
固いパンは俺は要りません。
それではいただきます!
それはそれは壮絶な取り合い、にはならなかったけど、俺では抱えきれない大きさのボウル一杯有った唐揚げは、あっと言う間に無くなりました。
俺は三個で腹ぱんぱんだったけど、皆何個食ったんだろう?
後片付けはシェルと助とディーグリーがしてくれました。
俺は寝落ちしました。
その後の二日間は、朝食以外は調理部屋へ。
俺の作れる料理は、基本味噌醤油味なので、レパートリーの心配をしてたけど、二日間同じメニューを希望されました。
気に入ったようなので、まぁいいか。
おはようございます。
今日は薄曇りです。
お休みの日なので体操と発声練習も休み。
何時もよりゆっくり起きて、着替えて朝食を食べたら城へ。
今日から冬休みです。
朝食の席では、ユーグラムとディーグリーが、暫く俺の料理が食えない事を、盛大に愚痴ってました。
シェルが笑ってたけどね。
それでも、ディーグリー兄が居るので、この二人なら柔らかい肉は手に入り易いだろう。
後は各々のお家の料理人さんに頑張ってもらってね!
馬車に乗って城へ。
流石王家の馬車!初めて乗った時はどうかと思ったけど、乗り合い馬車や学園の馬車に比べたら天国です!まぁそれでも長時間はキツいけどね。
助は実家に帰らないのか聞いたら、まだまだ兄貴より弱いから帰らなくて良いそうです。
城に助の部屋も有るので、それで良いって。
城の王族専用門に到着し、馬車を降りた途端、双子王子にムギュッとハグされ、続いてアンネローゼにムギュッギューっとされ、久々に命の危険を感じました。
シェルがササッと助けてくれたけど、改めて三人を見ると、双子王子が明らかに大きくなっており、アンネローゼも大きくなっていた、横に。
双子王子は健康的な成長だが、アンネローゼは明らかに横にのみ大きくなった。
三人で声を揃えて、
「「「ハイン兄様、ケータ様、シェルにティタクティスも、お帰りなさい!」」」
と言ってくれたのは嬉しかったが、アールスハインが不用意にも、
「アンネローゼ、太ったな」
言ってしまったので、アールスハインはアンネローゼに足をおもいっきり踏まれて、そのままアンネローゼは走り去って行ってしまった。
助と俺の呆れた視線と、シェルのサイレント爆笑に頭を掻いていた。
双子王子に手を引かれ城内へ。
すれ違うメイドさんや侍従さん達が、微笑ましげにこっちを見ながら、口々にお帰りなさいませって言ってくれる。
嬉しいですが、その視線は居たたまれません。
助まで密かに笑い出したし。
一番最初に王様に挨拶に行きます。
王様執務室は、初めて入ったけど、豪華絢爛ってことは無く、実に機能的な部屋でした。
まぁ、置いてあるものは、どれも恐ろしく高いんだろうから、触らないけどね!
「父上、ただ今学園より戻りました」
「ああお帰り、皆元気そうで、活躍の程は聞いているぞ」
笑顔で迎えてくれた王様。
アールスハインは剣術大会優勝したしね!と思ったら、
「ケータ殿の活躍も耳に入っておる」
と笑顔で言われたけど、活躍した覚えは有りませんよ?
「ラバー商会で何やら画期的な肉の処理方法を発表したとか、味わえるのを楽しみにしているよ!だがこれでまた、アンネローゼが更に太りそうだがな」
ハッハッハッとか笑ってるけど、それ俺のせいじゃないよね?
忙しそうな王様の執務室を後にして、昼御飯が近いので、他の人たちへの挨拶はその時に。
一旦部屋に戻りちょっと休憩。
王様の執務室に入る前に双子王子とは別れたので、部屋が静か。
シェルはすぐにどっかに行っちゃって、アールスハインは机に置かれた書類を見てる。
助はソファでボーッとしてる。
俺は、とても落ち込んでる。
さっき久々に会った双子王子の成長に比べて、自分の体に成長が見られない事に。
普段は周りが大人並みに大きい人達ばかりなので、気にも止めて無かったけど、この世界に来て4ヶ月、幼児の4ヶ月間の成長って、著しいものでしょう?何故俺は成長が見られないのか?聖獣だから?このまま成長が止まってたらどうしよう。
落ち込み過ぎてグッタリしていると、
「おう、けーたどうしたよ、珍しく落ち込んでるじゃん?」
ボケッとしてた助に聞かれた。
心なしか助も4ヶ月前よりガッチリしてきたように見える。
恨みがましい目で見ていると、
「あ~、分かった!チビッ子王子の成長と自分を比べて落ち込んでんだろ?」
ニヤニヤしながら聞いてくるので、無言で背を向けハクを揉む。
「アハハ、まぁまぁ落ち込むなって、そもそも聖獣の生態なんて誰も分かって無いんだし、今後どうなるかわかんねーだろー?ある日突然孵化するみたいに成長するかも知れないし」
「しょりぇはしょりぇできみょちわりゅい(それはそれで気持ち悪い)」
「………………確かに」
「ブフゥククククク」
音も無く部屋に入って来たシェルに笑われた。
「昼食の用意が調いました」




