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休みの日続き

凄い量の誤字報告をもらいました。

ありがたいですが、落ち込み気味。

ありがとうございます。

頑張ります。

 カフェに入ってもまだシェルは笑っていて、つられてディーグリーと助も笑いだした。

 注文を取りに来た店員の女の子が困っていたが、笑顔のディーグリーに注文されて顔を真っ赤にしていたので、ほっといて良いだろう。

 昼食にはまだ早いが、皆は関係なくガッツリメニューを頼んでいて、俺はフルーツタルトを頼んだ。

 フルーツ以外食べられないけど!

 クリームとタルト生地は、助とディーグリーが残さず食べたので問題無し。

 助はこの世界育ちなので、硬くて甘くても食べられるらしい。

 美味しくは無いらしいけど。


「あれ、それで何の話だっけ?」


「やわわかいにきゅはおいちーはなし(柔らかい肉は美味しい話)」


「いやいやいや、もっとシリアスな話だったろー、まぁ肉の話もしたけど!」


「にきゅやみちゃい!(肉屋見たい!)」


「見ただけじゃ肉は柔らかくならないだろう?」


「しょりにょちかたを、みちゃいにょー(処理の仕方を、見たいの)」


「処理?見て分かるもん?」


「じーちゃんやってたかりゃな(爺ちゃんやってたからな)」


「あー、マタギのじーちゃん」


「りょーゆーかいのじーちゃん!(猟友会の爺ちゃん!)」


「マタギって何?」


「野生動物の狩猟を生業にする人?」


「じーちゃん、のーからし!(爺ちゃん農家だし!)」


「へーどんなじーちゃんだったの?」


「んー、よきゅわりゃっちぇー、おこっちぇー、ちゅよくちぇー、かっこいーじーちゃん!(んー、良く笑って、怒って、強くて、格好いい爺ちゃん!)」


「俺も会ってみたかったなー」


「え?ティタクティスは会ったこと無かったの?」


「しょりぇまえにしんじゃっちゃかりゃなー(それ前に死んじゃったからな)」


「引っ越す直前つってたなー」


「……えー、なんかごめん」


「いーよー、こどもにょこりょにょはにゃしらし(いーよー、子供の頃の話だし)」


「今幼児なお前が言うとおかしいから!」


「にゃかみは、おっしゃんれしゅー(中身は、おっさんですー)」


「ブハッ、ブフッアハッアハハハハハ」


 シェルのツボに入ったらしいよ。

 シェルに釣られて皆が一頻り笑った所で、カフェを出て俺の希望の肉屋に向かう。

 他の人の希望も聞いたけど、柔らかい肉に興味があるらしく、皆ついてきた。

 ディーグリーの知り合いの肉屋は小さな肉屋で、店主は元冒険者の巨人筋肉だった。

 イングリードと良い勝負。

未だに気が向くと自分で魔物を狩って肉を卸したりしてるらしい。

 見た目は厳つい凶悪顔だけど、店主を見ても泣かない、逃げない俺をいたく気に入って、肉の処理場へ特別に入れてくれた。

 入るまえには、ちゃんと洗浄魔法を使ったよ。

 処理場には、狩られて来た魔物の死骸がゴロゴロあって、生臭い臭いが立ち込めていた。

 ユーグラムが咄嗟に弱い風魔法で匂いを飛ばす程。

 魔物の死骸は、死後硬直してるのに、未だ血抜きもされておらず、横を見ると皮を剥ぎ、首を落として逆さに吊られた魔物がいるが、死後暫くたつのか血がドロドロであまり出てこない。

 それを次の行程でぶつ切りにして、店頭に並べられる。


「だみだこりゃ」


「ん?けーた、何がダメだって?」


「じぇんぶー!にきゅのしょりは、しぇんどがいにょち!まもののちたいをほっときゅのダメ!しゅぐに、ちにゅきしにゃいのダメ!しゅじとけんもとりゃにゃいと、かっちかっちなりゅれしょー!(全部!肉の処理は鮮度が命!魔物の死体をほっとくのダメ!すぐに血抜きしないのダメ!筋と腱も取らないと、カッチカチになるでしょー!)」


いくらこの世界の魔物肉が、魔力の有る内は菌が繁殖しないとしても、放置しすぎはダメでしょう!


「お、おう、なんだいちびっこは急に怒り出して、何言ってっかわかんねーけど、まぁ落ち着けよ!」


 初対面の肉屋店主には、俺の言葉は通じないらしい。

 一人プリプリ怒っていたら、ディーグリーに連れ出された。


「ケータちゃん、さすがに肉屋で肉の処理させろってのは無理だよ。だったら草原にでも行って、自分で魔物狩って処理したのを肉屋に持ち込めば、肉屋店主も納得するんじゃない?」


「にゃるほろー、んじゃしょーげんいっちぇくりゅー!(なるほど、んじゃ草原に行ってくる!)」


「待った待った!今すぐじゃ無くて良いでしょ!今日は街の探索して、明後日の魔法大会終わってからの休みに行けば良いじゃん!その時は付き合うし!」


 ディーグリーに説得されて、肉狩りはまた後日になった。

 その後は肉屋店主にお礼を言って、また街をぶらつく。

 武器屋はやはり男子、全員が興味津々で入って行くが、俺の扱える武器など無いので、地味に落ち込む。

 まぁ、他のメンバーもこれと言って気に入った物が無かったので、見ただけで終わったが。

 防具屋も同じく冷やかして終わり。

 ユーグラムが俺を連れて雑貨屋に入り、可愛らしい小物を幾つか購入して、俺が八百屋にあった、巨大青パパイアを買い。


「何でそんなん買ったんだ?お前じゃ硬くて食えないだろ?俺らにだってそれは硬く感じるからあんま売れて無いのに」


「にきゅをやわわかくしゅりゅのにちゅかう(肉を柔らかくするのに使う)」


「青パパイアで?」


「あおぱぱーやで(青パパイヤで)」


 俺の意見に納得はしてないけど、口出しもしない助。

 当然だ、こいつは前世で焼きそばも失敗する料理の腕前なのだから。

 街全体に活気が有り、道は綺麗に清掃されて、馬車を使っているのに馬糞等は無い。

 不思議に思って聞いてみると、孤児院などの子供を雇って、掃除をさせているらしい。

 後は見習い冒険者の罰とかにもなっているとか。

 街で一際大きな建物は、役所か冒険者ギルドか、ディーグリーの家の店かのどれかの事が多い。

 ディーグリーの家の店の前を通り掛かると、中からちょっと偉そうな人が出てきて、深くお辞儀をするので、ディーグリーが足早に通り過ぎ、恥ずかしそうにしているのが微笑ましかった。

 特に収穫は無かったが、それなりに楽しかった街歩き、夕飯は学園の食堂で取るので、ブラブラと歩いて学園に向かう。

 学園の門が見える位置まで来ると、シェルが皆に止まるように合図する。

 シェルが見ているのは学園の門の所で、よく見てみると、一人の少女が学園の中を窺っている。

 その少女は、薄汚れたワンピースを着て、グレーっぽい髪を一本の三つ編みにした、眼鏡をかけた少女で、門の内側を覗こうとしたり、門の隣に続く柵から中を覗こうとしていた。

 学園には特殊なバリアが張られているので、学園の関係者しか入れないようになっている。

 そのバリアに阻まれて、中に入れない少女が、バリアを叩き蹴っている。

 そんな事ではバリアはびくともしないが、駐在している兵士に知らせはいくので、程なく駆けつけた兵士に両脇を抱えられ連れて行かれた。

 少女がいなくなった門をくぐり中へ、そのまま食堂に向かい注文を済ますと、


「あの子何だったんだろうね~?」


「不審者でしょう?平民生徒でも、普通に学生証を持っているので、中に入れますし」


 ユーグラムがバッサリ切るように言えば、助がフォローなのか予想を口にする。


「あれじゃない?学園の生徒に一目惚れして会いたくて、不法侵入しようとしたってゆー」


「あ~、毎年何件かは出るよね~、演習後には無かったから、今年は無いのかと思った~」


 最近知ったのだが、ユーグラムは可愛いもの以外には結構辛辣です。


「どこの誰が助けた子かは知りませんが、随分と積極的なお嬢さんでしたね」


 ディーグリーは、話し方が緩いのでユーグラムの辛口コメントを中和してる。


「たまにいるよね~、一方的に運命感じちゃう子って!」


「そうそう、こっちは顔も覚えて無いのに」


 そしてシェルは突っ込み役。


「お二人は経験があるのですか?」


「あー、ユーグラムは綺麗過ぎて近寄り難いから、そう言うのは無いのかな?俺はほら、貴族だけど五男だし顔も親しみ易いのか、平民のお嬢さんには狙い易いらしいよ」


「俺も庶民だから、声がかけやすいみたいで、勘違いされて付きまとわれた事が何度かあるよ~」


「モテるのも大変なんですね」


 しかし笑いのツボが浅いので、笑い過ぎてサボりがち。


「ユーグラムやアールスハイン王子は、見るからに高貴なオーラが出てるから~、落とせる気がしないんじゃない?」


「俺らはある意味、嘗められてんだな」


 自分で言って、落ち込む助。

 ディーグリーも肩が落ちている。


「どうかしたか、ケータ?」


 俺は皆の話を聞きながら、他の事を考えていたら、アールスハインに気付かれた。


「んー、あにょきょ、みちゃこちょありゅちがしゅりゅ(んー、あの娘、見たことある気がする)」


「あの子って、さっきの子?」


「しょー、どっきゃでみちゃよーな?(そう、どっかで見たような?)」


 思い出しそうで思い出せないでモヤモヤしているとアールスハインが、


「あの手の女子は城にはいないだろう?下働きでも、もう少し綺麗にしているだろうし、演習の時なら俺達も見たかもしれないが、記憶に無いな」


「んー?ふーいきがにてりゅだけかみょ?(んー?雰囲気が似てるだけかも?)」


「他人のそら似じゃねーの?今後また会う機会は少ねーと思うぞ?」


「しょーね、きにちないことにしゅりゅ、しょりぇより、にきゅのこちょかんがーる!(そーね、気にしないことにする!それより、肉の事考える!)」


 そう言うと皆に笑われたが、笑い事ではない!このままでは、俺はいつまでも肉が満足に食えぬ!

お城の料理長を始め、料理人の皆さんにはだいぶ柔らか肉の信者が増えたが、学園にまではまだまだ広まっていない。

 学園の食堂でも、ハンバーグのレシピは広めたので、大人気になり俺のお子様ランチにも度々出るようになったが、粗挽きの肉自体が硬いので、かなり頑張っても半分も食えない。

 俺はもっと柔らかい肉で、色々な料理が食べたいのだ!

 硬い肉でも作れるが、俺が食えないのでまだ披露していない。

 助は薄々気付いているが、柔らかい肉を手にいれるまでは作るつもりはない!と宣言してやったら納得してた。

 硬い肉でトンカツとか拷問だと思う。

 ゆっくり食事をして、今日は解散。

 誘ってくれたディーグリーにお礼は言っといたよ。

 部屋に帰り、お風呂と着替え。

 寝間着のワンピースみたいな服を着ると、改めて今まで着ていた服の上等さに気付く。

 シェルにお礼を言って、寝ました。




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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
薄汚れてるってことは、平民でも、上の方じゃないってことかー わざわざ、この世界に落とさなくてもいいのにねー、神様も
硬い肉でトンカツは拷問かな?w 駄女神やね。
眼鏡してて見覚えあるってことは元女神だな
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