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治癒魔法とその他

 治癒魔法を覚えるために、テイルスミヤ長官の話を聞いている。

 この世界の魔法は想像力。

 つまり治癒魔法も、治れーと魔法を使うって事ね。

 ただ、他人同士の魔力が混ざると、反発しあって悪化させてしまうので、治癒の魔法を使う時は、出来るだけ相手の持っている魔力に合わせて魔法を使うんだって。

 相手の魔力に合わせてってどうやるの?って聞いたら、聖属性持ちは何となく分かるらしいって。え?感覚?感覚でやっちゃうの?

 治癒魔法に一番重要なのは、聖属性と経験だって。

 いい加減だなぁ。

 この壊れた人形にもそれぞれに違った魔力があるらしいので、早速やってみます。

 まずは、薄く手袋をするように手に聖属性を纏わせて、人形の魔力を感じます。

 感じますか?何となく?

 そしたらその魔力に、自分の聖属性魔法を混ぜるように、最初は少しずつ、治れーと念じながら…………お!ちょっと手応えを感じました。

 見た目からして貴方は手足が無いので、予備のパーツを手足としてくっ付けましょう。

 大丈夫、骨でしょう、血管、筋肉、皮膚、何なら産毛もいりますか?いらない?黒子は?いらない?じゃあやめます。

 以上で貴方の新しいボディが出来ました!

 仕上がりはどうですか?ちょっと以前より武骨になりましたが、機動力と攻撃力が格段にアップしています!

 ご満足頂けて大変嬉しく思います!では、また何か有りましたら、お声を掛けて下さい。

 心の中で、人形と会話しながら聖属性魔法を掛けていたら、手足の無かった人形が、あらビックリ!人形兵器になっちゃった!

 人形は、自らの機動力と攻撃力を試すためか、勝手に動いて、魔法の玉を打ち出している。

 あれー?おっかしーなー?


「こんなはずじゃなかったって顔ですが、ケータ様、一体あの人形に何をなさったんですか?なぜ合うはずの無いパーツ同士を、あんなにスムーズに動くように組めたのですか?それと、命令も無く、どうやってあの人形は動いているのですか?説明して頂けますね?」


 テイルスミヤ長官が、笑ってるのに怖い顔で問い詰めて来る。

 訓練所の広い舞台の上を、キャタピラの足を生やし、両手に大きな発射口をつけた人形が、魔法玉を打ち出しながら縦横無尽に走り回っている。

 危険極まりないですな!

 仕方がないので、説明してみたよ。

 理屈は知らないけど、骨とか筋肉とか血管とか説明して、聖属性魔法でくっ付けたって。

 理解はしてくれなかったけど、やったことの可能性は凄いって。

 でも、人形は元に戻せって。

 普通に、元々の人形ボディにしました。

 周りの呆れた視線が痛いです。

 良いじゃない、幼児のちょっとした遊び心じゃない、男の子なんだから、ロボットに憧れてもしょうがないじゃない!

 5体あった人形は無事に元に戻しました。

 治癒魔法も何の問題も無く、無事に終わりました。

 更に皆の呆れた視線を貰いました。

 なぜ?

 テイルスミヤ長官の予定よりも、随分速く予定が終わってしまったので、後は適当に遊んでて下さい!危険な事はダメですよ!と放置された俺はどうする?

 取り敢えず、皆の様子を見に行きましょう。


 アールスハインは?魔法の玉を矢尻にして打ち出していますが、まだ命中率が低いですね、3分の2は外れています。


「にぇーにぇーハインー、ゆびしゃきかりゃうったりゃいいよー(ねーねーハイン、指先から撃ったらいいよ)」


 アドバイスをして、ちっちゃい指で見本を見せました。アールスハインは真剣に見て、何度か失敗して、指先に矢尻を作れるようになり、打ち出す事も出来ました。

 狙いがつけ易くなったので、命中率が上がりました。4分の3位当たるようになったよ。

 イエーイ!とハイタッチ!

 次はー、ユーグラムですな。


 ユーグラムは元々魔法が得意なので、色変えも割りと上手なんだけど、パチパチスイッチを切り替えるような色変えは、出来るようになったけど、グラデーションは難しいみたい。

 綺麗な色の変化が上手くいってないね。

 色を変えようと、余分に魔力を流すせいね。


「ゆーぐりゃむー、まりょくはいってーにょまりょくをー、にゃがしゅのよー」


 話し掛けられて嬉しいが、言ってる事は分からない、って顔です。


「ユーグラム様、ケータ様は、魔力は一定に保って流し続けると良いと言っておられますよ」


 シェルが隣に来て通訳してくれたので、ユーグラムにも無事に伝わり、実際に試してみると、ゆっくりではあるが、綺麗なグラデーションになった。

 イエーイ!と手を出すと、恥ずかしそうにタッチしたユーグラムは、とてもとても嬉しそうだった。

 いつもの無表情だけど!

 折角来てくれたので、シェルに抱っこされて移動します。


 次は、ディーグリーですな。

 ディーグリーは、元々色変えが上手くないので苦戦中。

 見ていると、白、黄、黄緑、緑、青緑、青、紫、赤と中間色が混ざっている。

 切り替えの時の魔力の量が半端なので、上手くいかないもよう。


「でぃーぐでぃ、いりょかえりゅとき、もっとーおもいっきりまりょくこめりゅ!」


「えー?うーん、ごめんなに言ってるか分かんない」


「ディーグリー様、ケータ様は、色を変える時にもっと思いきって魔力を込めると良いと仰ってます」


「あ、なるほどー」


 早速試したディーグリーは、今度は白、黄、緑、紫、赤になった、おしい!

 その後、何度か試すうちに、綺麗に色を変えられるようになった。

 イエーイ!ハイタッチして次に。


 次は、インテリヤクザな担任です。

 見てみると、黄、青緑、青までしか行ってない。

 生徒よりダメじゃん。

 ジト目で見ると、目を逸らした。

 聞いてみると、魔力は青までしか無いとのこと。

 だからって、ねぇ?

 テイルスミヤ長官を見ると、近寄って来て、


「こいつは昔から魔力のコントロールが大雑把でして、すぐに魔力を使い切ってしまうんです」


 と呆れた顔と声で言った。

 そうね、白色が出ない事でも、何となく分かるね。

 魔力錬成の玉を取り上げて、目の前で色変えをして見せる。

 真剣に見てはいるが、今一分かっていない顔。

 うーんとちょっと考えて、眉間に皺を寄せて考えている、怖い顔のインテリヤクザな担任の手を取って俺の手を乗せる。

 その状態で、いつもより多目の魔力を使って色変えをして見せると、何かを感じた様子なので、玉を渡すと、少し考えてから、ゆっくりと色変えをした。

 レモン色、黄、緑、青緑、青と変わる。

 何度か試して、レモン色、黄、緑、青になって、十数回試してやっと、白、黄、緑、青に!イエーイ!とハイタッチはテイルスミヤ長官としましたよ。

 額の汗を拭うインテリヤクザな担任が、やりきった顔をしてるけど、初歩だから!子供の頃に出来ているべき初歩だから!って、テイルスミヤ長官に怒られてた。


 色変えのアドバイスも終わったので、やることが無くなってしまった俺はどうしましょう?

 周りを見回して、フム、ちょっと思い付いた事を試してみましょう。

 シェルに頼んでリモコンを操作して貰い、動きの機敏な人形を出して貰う。

 不規則な動きをする人形に、魔法を当てられるかの訓練です。

 離れた所を走り回る人形に向けて、魔法の弾を撃ち込む。

 最初何度か外したけど、段々当たるようになって、ほぼ外さなくなったので次に行きます。

 俺のやりたかったのは、追尾型の弾丸!

 子供の頃にアニメで見た、追尾型のミサイルのように、逃げる相手を追いかける弾ってカッコいいよね。

 って事でやってみよう。

 俺の指先から放たれた弾は、まっすぐ飛んで人形には当たらない。

 そりゃそうだ、狙いをずらして撃ったからね。次、次、次、ダメですな。

 弾にカーブをつける事は出来たが、敵の後を追う事は無い。

 何がいけないのか?…………弾に何を追いかけるかの指示が伝わって無いからでは?と考えた俺は、離れた場所にいる人形に掌を向けて、人形の魔力を感じられるかを試してみる。

 ………………感じますか?何となく?

 行けそうですか?たぶんね!

 それじゃあ行ってみよう。

 弾に人形の魔力を追いかけるように指示を出してー………………………チュンと放たれた弾は、狙いの外れた場所から、人形に向かって進路を変えた!

 動き回っていた人形も回避しようと進路を変えたが、俺の弾の方が遥かに速い、パキュッと音を立てて命中した弾に、崩れ落ちる人形。

 イエス!とちっちゃい手でガッツポーズをしていると、

 ガッと後ろから肩を掴まれる。

 あれ?これは前にもあったパターン?

 振り向けば、テイルスミヤ長官の怖い笑顔!またかよ!そうだと思ったよ!


「ケータ様?」


 ニィーッコリ、迫力のある笑顔です事!

 近くにいたシェルを見ても、そっぽを向いて肩を震わせるだけ、笑ってないで助けてー、と思っても、テイルスミヤ長官の手が離れる事は無い。

 ハイハイ、説明しましたよ!

 相手の魔力を感じ取って、弾に追尾するように指令を出したら成功したことを。

 俺の説明にブツブツし出したテイルスミヤ長官。

 そーっと離れました。

 その後何度か練習して、8割当たるようになりました。

 勿論、自分で壊した人形は、修理しときましたよ。

 以上で今日の訓練は終了です。





感想と誤字脱字報告ありがとうございます!

感想への個別の返信はしておりませんが、ちょっと気になったので二つだけ。

中世に比べれば人口が少なすぎる事は無い、との指摘ですが、作中は中世ではありません。それと人間以外も人族と数える世界なので、人口は少ないと言う設定です。

誰も気付かなかったアールスハインの呪いが、解呪された途端、学園で周知されていたのはおかしい、との指摘ですが、周知はしていません。

最初に解呪のお祝いを言ったのは、宰相の娘です。

設定が甘く、色々抜けてしまい疑問を持たれる所も多くあるかと思いますが、修正し始めると、話が進まなくなるので、暫くは多目に見て頂けると有難いです。

まだ続きますので、決定的な間違いでもなければ、更新を優先したいと思います。

よろしくお願いします。


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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
ケータよ、壊れた人形を治すのであって魔改造しろとは言ってないのよwwwケータの魔改造人形は誰も倒せなくなりそうで、一体くらいは置いといて試してもらいたいね(ㆁωㆁ*)
[気になる点] 本文中「多目に見る」を多用されているようですが、そちらの漢字は「多く見積もる」意味になります。 作者さんの意図とするところは 過失を寛大に扱う意味の「大目に見る」の方ではないでしょうか…
[一言] 書籍版のキャタピラ付き人形がパチモンのガン◯ンクのようで………(≧▽≦)
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