やっと森を抜けられた!
誤字報告、感想をありがとうございます!
おはようございます。
天気は雨。
森森森森森森の終わりが見えてきた!
ここまで来るのに半年以上かかった!もう暫くは木や森を見たくない。
まあそれでもお城まではもう一つ山を越えないといけないんだけど!
深い森から木がまばらになってきて、大きな石が転がるようになってきて、岩が増えてきて、斜面になってきて、と足場が悪くなるに連れて速度は遅くなるけど、森を抜けられた解放感は素晴らしい!
あいにくの雨なので、いまいち盛り上がらないけど。
ここ何日か夜の聖魔法玉をあげる時に、何故かソラが何時もよりもねだるので、一個余計にあげてたんだけど、余計にあげ続けて一週間。
ソラの背中に羽根が生えたよ!
そんなに大きな羽根ではなく、コウモリみたいな形の大人の掌大の羽根が、脚の関節部分にニョキッと生えた!
そしてその小さい羽根がパタパタ動いたと思ったら、ソラが飛んだ?!
最初は走るついでに浮いた、って感じだったのに、どんどん飛べる長さが延びてって、一日の終わりには十分くらいなら飛べるようになった。
おおう。
その日の夜からプラムとハクも聖魔法玉を一個余計に要求してきた。
おはようございます。
天気は晴れ。
十日間かけて森を抜け山を越えたらなだらかな草原の丘でした。
この十日間でハクにも羽根が生えました。
ハクのは羽根って言うか、二葉で、丸い天辺にピョコンと可愛らしく生えてます。
体の色にあわせた乳白色の二葉。
これがサワサワと揺れるとポヨンと浮かぶようです?
残念ながらプラムには羽根は生えなくて、毛艶が良くなって、ハムスタースタイルの時に爪と歯が鋭くなった。あと走るのが凄く速くなった。
プラムはまだ成長途中だから仕方無いね!落ち込むプラムを慰めるのが大変だったよ。
なだらかな草原の丘のはるか向こうには、ちっさくお城が見える。
ソラとハクが飛ぶ練習をするのには良い場所だね。
見晴らしの良い草原をゆっくりと歩いて進む。
横ではソラとハクが飛ぶ練習をしていて、ラニアンがアドバイスでもしているのか一緒に飛んでる。
ルクスはラニアンの頭の上にいる。
不貞腐れたプラムはハムスタースタイルで出てくる魔物を全部狩ってる。
小物ばかりなので、さらに不満を溜めてそうだけど。
戦う姿は格闘家のよう。
たまに助と組手をしたりディーグリーと組手をしたり。
ラニアンもソラも乗せてくれないので、俺も歩いてる。
俺の速度にあわせてくれてるので、凄くゆっくりなペース。
こんなにのんびり草原を歩くのもたまには良いね!
青空の下で食べるご飯も美味しいし!
お昼はピクニックらしくサンドイッチにしました。
具を沢山挟んだので食べ応え充分なサンドイッチ。あとはお茶と果物。
今までが険しかったり厳しかったりしたので、皆ものんびりと寛いでる。
上空ではソラとラニアンが追い駆けっこをしてるけど。
ちょっと離れた所ではハクがビョーンビョーン飛びながら練習してるけど。
さらに離れた所ではプラムが自棄糞のように魔物を狩ってるけど!
ご飯食べて昼寝してまた出発。
そろそろ本格的な秋になろうと言う季節。
姿は見えないけどそこここで虫の声が聞こえる。
姿が見えなければユーグラムも穏やかに虫の声を聞いてられるのか、長い髪を風に靡かせながら無駄に優雅に歩いてる。
とても絵になる綺麗さだけど、それを愛でる女子が居ないのが残念ね。
一週間かけてゆっくりと草原を歩いてる間に、ソラは自由に飛べるようになったし、俺を乗せて飛ぶことも出来るようになった。
ハクはまだちょっと上下運動が激しい感じ。
プラムはラニアンに乗せてもらってご機嫌に飛んでるし、そのちょっと前をルクスも気持ち良さそうに飛んでる。
ペット達が目を見張る成長を遂げているんだけど、俺の成長はどこ?とふと思う。
今の俺はこの世界で言う、小柄な四、五歳児に見える。
歩くのも走るのもヨチヨチ感は抜けたけど、たまに転けるし段差は慎重に上らないと落ちるし。
本当に俺の成長はどこ?!
世界樹の爺ちゃんには実を食べても成長しないって言われちゃったし、まさかこのままってことはないよね?
聖獣は寿命が物凄く長いらしいから、成長も時間がかかるのかしら?ラニアンはすくすく育ってるけどどうなのかしら?
深く考えると落ち込みそうなので、この辺で考えるのを止めよう!
考えるのを振り切るためにも走ろう!
「あーーーーーーーー」
と自棄っぱちの声をあげて走り出すと、気付いたペット達が寄ってきて、一緒に地面を走り出す。
そして躓いて転がってもみくちゃになる。
暫くペット達と戯れていたら気持ちも落ち着いてきたので、普通に歩き出す。
何故かペット達と押しくらまんじゅうしながら歩いているので進みは遅いけど。
夕方の草原も中々に風情があって素敵。
ちょっと風が冷たいけど外で夕飯。
肉が大きめのビーフシチューとパンとカボチャコロッケと温野菜サラダ。
カボチャコロッケはディーグリーのリクエストだけど、ルクスが物凄く食ってる。
ルクスの体に比べてかなりの大きさなのにもう三個も食ってる。
その体のどこに入ってるの?!
食べるだけ食べたら、腹を上にして寝ちゃったし!鳥が仰向けで寝る姿を初めて見たよ?!
おはようございます。
天気は晴れ。
あと三日も歩けばお城に着くだろう位置まで来ました。
そこでアールスハインが、
「何かおかしい」
とか言い出した。
「何が?城に異常があるようには見えね~けど?」
「城壁で遮られているとは言え、こちら側に誰一人見張りが居ないのはおかしいだろ?」
「そうなのか?こっち側は来たこと無いから、何が通常なのかわかんね~けど」
「俺もあまり来たことは無いが、兵の配置図は見たことがある。確か北側にも兵は置いていたはずだ」
アールスハインもうろ覚えなのか首を傾げながら言うのに、助も首を傾げる。
「お城に異常があるようには見えないけど、少し急ごうか?」
「そうですね。様子を見ながら油断せずに行きましよう」
という事で、俺もラニアンに乗って皆のペースで進むことに。
俺のペースにあわせてくれていたのでのんびりだったけど、皆の本来のペースに戻ったのでグンと速くなった。
これなら明日の昼前にはお城に着くだろう。
何事もなければいいけど。
おはようございます。
天気は薄曇り。
お城に近付くごとにどうにも見張りの姿がなく、城を歩いている人達も何やら慌ただしく見える。
皆はさらに歩く速度をあげて、お昼前には城に到着した。
やはり見張りや見回りの兵士が少なく、どこか慌ただしい雰囲気。
王族専用の入り口まで来ると、流石にそこには常駐の兵士が居て、アールスハインの姿を見てとても驚いている。
「アールスハイン殿下!よくぞこのタイミングでお帰り下さいました!」
「何があった?」
「私の口からは、どうぞ中へ皆様から事情をお聞き下さい」
何やらただ事ではない雰囲気なので、そのままディーグリーとユーグラムも一緒に城内へ。
俺達の姿を見たお城の人達は何故か安心したような、縋るような顔をしながらも頭を下げて足早にどこかへ行ってしまう。
途中まで迎えに来てくれたデュランさんに案内されて通されたのは応接室。
そこには王様と宰相さん、ユーグラムパパの教皇様とテイルスミヤ長官、護衛として部屋の隅に立ってるイングリードが居た。
「アールスハイン、皆も、お帰り」
「ただいま帰りました。慌ただしい様子ですが何かありましたか?」
「ああ、実はな…………………」
そこで聞いたのは、疫病の蔓延とササナスラ王国からの襲撃。
どちらも国を揺るがす大変な事態。
ササナスラ王国国王に操られた多くのアンデッド系魔物が大量に押し寄せてくるとか、原因も対処方法も未解明の疫病が幾つもの村に蔓延し、どんどん範囲を拡大してるとか。
魔物の方は兵士と冒険者を総動員する勢いで投入して討伐しているが、魔物の勢いは増すばかり。
疫病の方も色々な薬を試して、治癒魔法も施してはいるが、死者を出さないギリギリのところで対処するのがやっと、とのこと。
教会からも多くの神官が派遣され、負傷者の治療や薬師ギルドと連携して色々と動いてくれているそうだ。
「…………………分かりました。私とタス、ティタクティス、ディーグリーは直ちに国境へ向かいます。ケータとユーグラムは疫病の方へ」
「あ、なら俺はケータちゃんの馬車を借りて物資の運搬の方に回るよ!」
「それならば是非とも攻撃用の魔道具も持っていって下さい」
テイルスミヤ長官の言葉に、王様達も頷いたのでディーグリーと打ち合わせに入った。
俺はユーグラムに抱っこされて教皇様に一番被害の酷い場所を聞いてすぐに出発。
旅装束そのままなので、何も用意する必要もないしね。
どちらも発生してから三ヶ月以上たっている。
現場がどうなっているのかは予想もつかないけど、急がなきゃね!
移動型魔道具はフ○ーザ様の………ああ!確かに!作者よりも的確な表現をありがとうございます!
ケータの乗り物はもう少しだけメルヘンな感じで想像して頂けるとぴったりだと思います。




