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ドラゴンの巣

誤字報告、感想をありがとうございます!

 おはようございます。

 天気はくもり。

 妖精達に聞くと元ヒルアルミア聖国から南東の方角にある高い山がファイアードラゴンの巣だそうです。

 山の火口に巣を作りたまに山から下りて上空を飛んでいるのだとか。

 そして驚く事に、ドラゴンにも魔物とは別に野生動物のドラゴンがいるのだとか。

 魔物のドラゴンが討伐対象っぽい。

 間違えて野生のドラゴンを狩ると、群れで仕返しされるそうです。

 ダンジョン内のドラゴンは漏れ無く魔物。

 野生のドラゴンは穏やかな性質で、滅多に襲ってこないそうです。

 ご飯はマグマとか飲んでるらしいよ?正確には火の気配ってのを食べてるらしいけど。

 魔物と野生ドラゴンを見分けるのは簡単。

 近付いて襲ってくるのが魔物。話し掛けてくるのが野生ドラゴンなんだって。


 森を抜けると足元がゴツゴツとした石や岩に変わり、登って行くごとにサラサラとした灰に変わっていく。

 砂浜を歩くよりフワフワと頼りない感触に、戦いになったら踏ん張れなさそうだとぼんやりと思う。

 そもそも俺が踏ん張ったことは無いけど!


 ズブッズブッと皆の膝下が埋まる程灰が積もった辺りで、グワンと空気を震わす音が響いた。


『人間、人間とは久しく見ていなかったが、なに用でここまで参った?』


 巨大な赤いドラゴンが現れた!

 いや、元からそこに居たのか?

 体が半分灰に埋まってるし。


「まものドラゴンかりにきた~」


『ほう?そなたはまだ幼いようだが聖獣のようだの?』


「うん」


 ドラゴンの言葉は聖獣とか精霊と似た言葉のようで、皆には通じてないみたい。


『何故聖獣が魔物とは言えドラゴンを狩る?』


「まものかっちゃダメ?」


『ダメではない。我々にとっても魔物は等しく敵である』


「うん。じょーかして食べる」


『ホホ、ドラゴンを食らうか?ホホホ、それは愉快!ホホホ!なれば良し、魔物とは言え闇雲に命を減らすのが目的であるなら止めようかと思うたが、ホホホ、食らうなら良し!それはいずれ食らった者の命となろう』


 ホホホと笑うドラゴンはギャオーーーーと一声吠えてから、盛大に灰を巻き上げて飛び去っていった。

 バリアがあるので無事だったけど、これバリアなかったら大変な事になってたぞ!

 灰が収まってくると、今度はまた上空にギャーーギャーー言う複数の声。

 さっきの野生ドラゴンより二回りくらいは小さいけど、複数の魔物ドラゴン登場。

 野生ドラゴンが態々呼び寄せてくれた模様。


 ボードに乗って戦闘態勢を整える。

 俺は魔道具に乗ってるけど、ソラとルクスも一緒に乗ってるけど、ハクはユーグラムのボードに乗って、足の間から触手を伸ばしてるし、プラムはハムスタースタイルでラニアンに乗ってる。

 ラニアンはたぶん象よりも更に大きくなってるし。

 灰の積もる地面では戦いづらいので空中戦になってる。

 ユーグラムは主に行動制限出来る魔法を掛けてるし、皆は翼をメインに傷つけようとしてる。

 俺は十匹くらい居る内の三匹をバリアに閉じ込めて、聖魔法で溺れさせてる。

 皆の昇格にも関わってくるからあまり手柄を取っちゃ駄目よね!

 なので三匹だけ自分の手柄として確保してます!

 ブクブクガボガボいって暴れるドラゴンは中々しぶといので、頭の部分にプスッと聖魔法のぶっとい槍を刺す。

 呆気なく討伐完了。

 ドラゴンと言ったって、聖獣の俺にかかればこんなもの。

 自分のチートさにちょっと肩透かしを食らう。

 もうちょっと闘いらしい闘いをしてみたいと思うのは贅沢かしら?

 折角の魔法チートなので、少年漫画みたいな戦闘シーンを繰り広げてみたい気もしないでもない。

 まあ、何より安全が第一だけど!

 少年漫画みたいな戦闘シーンは、ちょっと離れた場所で繰り広げられてるし、俺は見学するだけで諦めよう。

 残り七匹の内二匹の小さめの個体は逃げた様子。

 遠くの方に影だけ見える。早っ!

 残り五匹中二匹は地面に落ちてる。

 一匹はユーグラムの魔法で麻痺して動けなくなってるし、もう一匹は翼をやられて飛べないようだ。

 特等席でポテチ片手に観戦。

 たまにブレスが飛んでくるけどバリアがあるので反撃されてる。

 自分のブレスにやられて片翼を失ったドラゴンが落ちてく。

 そのドラゴンに向かって嬉々として駆けていくソラ。

 皆の邪魔にならないように我慢してたらしいソラは、あれは俺の獲物と認識して倒しに行ったのかな?

 残り一匹はアールスハインとディーグリーに翼をボロボロにされてるし、最後の一匹は辛うじてまだ飛んでるけど、その首にはラニアンが噛みついてて既に虫の息。

 プラムもラニアンが噛みついてるドラゴンの背に乗って、プロレス技のスリーパーホールド的な技を掛けてるけど、首が長すぎて一周した頭を踏んでね?ラニアンが噛みついた首から余計に出血してるし。仕舞いにそのまま落ちてったし。

 落ちたドラゴンにユーグラムの雷と氷の魔法がザクザク刺さってたり、翼に大穴空けられたドラゴンは、顎下の逆鱗と言われる鱗を助にぶっ刺されて倒されてる。

 最後の一匹も翼をボロボロにされて落ちて、皆さん灰まみれになって地上戦で戦ってるね。

 モウモウと立ち込める灰によって視界が利かなくなってきたので、試しに雨を降らせてみた。

 戦ってるだろう場所の上空にだけ。

 ここで風魔法は禁物!余計に灰が舞うからね!

 局地的な雨で灰がおさまると、皆さんバリア越しなのにドロドロね!

 ただ雨のせいでユーグラムの雷魔法がビシャシャシャシャーーーッと横に走ったのにはビビった!うるさかったし!

 それでユーグラムが担当してたドラゴンだけでなく、ディーグリーが仕留めようとしてたドラゴンまで死んじゃったけど。


 全員が無事一匹ずつ倒し終わり、マジックバッグに仕舞ってから山を下りて、今は順番にシャワータイム。

 馬車内に入った時点で清潔化の魔法が掛かるんだけど、一応ね。

 身も心もサッパリしたらご飯です。

 思ったよりも時間がかかって、午前中から始まった戦闘で、今はもう夜。

 途中からポテチ片手に観戦してた俺はそれ程腹ヘリじゃないけど、皆はペコペコだからね。

 解体してないドラゴンは食べられないので、今夜はトンカツ定食にしてみた。

 別に深い意味はない。

 沢山運動したのでガッツリ食えるもの、と思っただけ。

 遠距離攻撃担当で比較的汚れの少なかったユーグラムが手伝ってくれた。

 ユーグラムでも千切りキャベツは作れます!トマトも切れるし味噌汁もよそえる。

 それ以外は決して手を出させちゃいけないけど!


 皆は腹がパンパンになるまで食べて、その場で寝ちゃったので、俺だけベッドで寝ました。



 おはようございます。

 天気は薄曇り。

 馬車から出、ようとしたら昨日の野生ドラゴンが馬車を覗き込んでてビックリ!

 慌てて外に出てみたら、ご機嫌に話し掛けてきた。


『ホホ、無事退治出来たようだの?』


「うん」


『ちょうど目障りな者共がおったゆえ任せてみたが、中々に善き戦い振り。礼にこれをやろう』


 野生ドラゴンさんが鱗をくれました。人数分。ペット達の分も。


「ありがと~」


『なに、我々にとっても邪魔ものだった。ホホホ』


 そして野生ドラゴンさんはホホホと笑いながら去っていった。

 ドラゴンの鱗って高額査定される素材だよね?ディーグリーが跳び跳ねて喜んでた。


 馬車を仕舞ってボードに乗って冒険者ギルドに帰る。

 街へと続く街道の目立たない所で下りて歩いて街へ。

 冒険者ギルドに行くと、何故か受付に居る副ギルド長が気軽に声を掛けてきた。


「お、帰ってきたのか?まあ、そんなすんなりドラゴンは倒せね~だろ!落ち込むなよ!命があるなら何回でも挑戦出来るんだからな!挑戦したってだけでスゲェ事なんだからよ!」


 ワハハと笑って近くにいた助の背を叩いてる。

 完全に失敗して帰ってきたのを慰められてる空気。

 周りの人達も仕方ねぇよな~、的な目で見てくる。

 中には、あいつらドラゴンに挑戦して帰ってきたのかよ?!的な目もある。


「いやいやいやいや!俺等ドラゴン倒してきたから!」


 背中を叩かれてた助が、副ギルド長に抗議するように返答すれば、副ギルド長は、またまた~みたいな顔で見てくる。


「ワハハッ!ドラゴンと戦ってそんなピンピンして帰ってこられる訳ね~だろ!正直に言えよ、実物見てビビっちまったんだろう?分かるぜ~、俺も昔ドラゴンに鉢合わせした時は、死ぬ気で逃げたもんだ!」


 完全に嘗めてるね?俺たちの事。


前回のあとがきで鼻水垂らしてる話を書いたら、心配してくれた読者様がいました。

ありがとうございます!

ただ風邪とかではなく、室内外の温度差にやられちゃっただけで、本人はピンピンしてます!

これからますます寒くなりますが、皆様もお気をつけ下さい!

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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
[一言] >魔物と野生ドラゴンを見分けるのは簡単。  近付いて襲ってくるのが魔物。話し掛けてくるのが野生ドラゴンなんだって。 魔物って黒い靄をまとってるんじゃなかった?
[気になる点] 仕舞い→終い
[一言] 私も寒暖差アレルギー鼻炎持ちです...
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