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森の中って道が無いよね

誤字報告、感想をありがとうございます!


 はい!やって参りましたヒルアルミア聖国に続くと思われる森の中!

 只今絶賛迷子中!

 もう一ヶ月近く森の中を彷徨って、森には飽き飽きしています。

 たぶん二週間前くらいから同じ所をグルグルしてる気配。

 テントは使えるけどボードは使えない謎仕様。

 一定以上上空に飛ぶと元の場所に戻される。

 魔物は小物しか出ないし、出てくる種類も同じ。

 誰の仕業なんだろうね~?

 ちょ~っとイラついてきたので、魔力でゴリ押ししちゃう?

 一応誰かの縄張りかもしれないので、無理に押し通ろうとはしなかったんだけど、もう良いよね?

 なので呼吸と共に何時も以上に意識して魔力を吸い込む。

 体内にどんどん魔力が貯まっていくのを感じて、さてこれを上空に一気に放出してやるぜ!と手を上にかざしたところで、背後に気配を感じて手を前に持ってきて振り向く。


 そこには妖精だろうお爺ちゃんが三人、土下座の体勢で居た。


「も、も、も、申し訳ありませなんだ!若いもんが悪戯に結界を張り申して、よもや聖獣様を閉じ込めていたとは!奴等めは厳重に処罰いたしますので!どうかお気をお静め下さりませ!平に平にご容赦をーー!」


 土下座ってより五体投地の勢いで地に伏せる妖精達。

 そう言えば俺達、南大陸でも妖精の結界に閉じ込められて森を彷徨った事があったね?

 取り敢えず手を下げたら、ホォ~~~っとした顔でへたり込むお爺ちゃん妖精達。


「なんで~、けっかいはったの?」


 理由を聞いてみる。


「その、我々は人間族に追われるのを恐れ森の奥に逃げ込み、隠れ住んでおりましたところ、森に呑まれて久しい滅んだ後の人間の国を見つけ申した。これ幸いと我々の新たな住み処と定め、静かに暮らしておりましたが、先日の青龍様の思し召しにより、人間族を恐れることも無くなった事を知り、若い者達が以前の住み処を取り返すのだと勇み、その途中の森にまで結界を張りながら進んでいたため、多くの動物や獣族、時にエルフやドワーフも巻き込んでしまい、急いで結界を解いて回っていたのです」


 ここが最後だったそうで、滅んだ国と元の住み処を結ぶ道から逸れてた為に後回しになってたそうな。

 そこに引っ掛かって出られなかった俺達。

 普通の人なら餓死してるよね?

 何故関係ない場所に結界なんかつくったし?尋ねてみたら、


「若い者達が己の力を誇示するために、そこかしこに結界を張り、他種族を閉じ込めると言う悪戯をしておりました」


「俺達じゃなければとっくに死んでるよな?」


「二週間も水もない場所に閉じ込められてたからね~」


「悪戯で済まされる範囲ではないですよね?」


「そのような愉快犯が、よくも東側へ弾かれなかったな?」


 アールスハイン達の言葉に震え上がるお爺ちゃん妖精達。

 本当に悪戯感覚でそこら中に結界を張ってた様子。

 それでもし、人でも動物でも死んだりしてたら確実に東側へ弾かれてただろうね!

 その事に今初めて思い至ったって感じのお爺ちゃん妖精達。

 なんか魔法で何処かと連絡を取り合ってる気配。

 暫くすると、上からボタボタと複数の妖精達が落ちてきた。

 最後に大きめなマッチョの妖精が降りてきて、流れるようにその場に土下座して、


「申し訳有りませんでしたーーーー!わたくしめの監督不行き届きでご迷惑をお掛けして!この責任は大妖精の職を辞任致す所存です!どうかこの若者達には寛容なお心で御許しいただけます事をお願い申し上げます!」


 ははーーー!っと頭を地面に擦り付けてる。

 それを見た若者妖精達がポカーンとした顔で呆然と見てる。

 その頭をお爺ちゃん妖精達がポカポカ殴り、


「貴様等も謝罪をせんか!貴様等が悪戯に張った結界のせいで、この方々は危うく命を落とすところだったのだぞ!そうなれば貴様等は青龍様の思し召しによって東側へと追い出されていたやもしれぬ!この方々だったからこそ、貴様等の罪にならずにすんだのだぞ!」


 そこまで言われて自分達の仕出かした悪戯が、洒落になら無い事態を引き起こしてた事を理解した若者妖精達。

 ガタガタ震えながら泣きながら土下座してる。

 反省はしてるようなので許してあげるけど、だいぶイラッとさせられたので、一人一人捕まえて魔力を吸い出してやりました!ちょっと縮んだけど命には関わらないので問題なし!これで己の力を過信してってことは出来ないだろう?大妖精なマッチョ君は別に悪戯に関与してた訳ではないので、今後このような事の無いように!って説教して終わりました。

 別に大妖精を辞任しても俺達には関係ないしね。


 そして妖精達の案内で、無事元ヒルアルミア聖国に到着。

 悪戯のお詫びに招待させました!

 最初人間族であるアールスハイン達を連れていくのを渋ってたけど、別に悪さをする訳ではないので、そこはちょっと強引にね!


 元大国のレンガス帝国よりも更に百年程前に滅んだヒルアルミア聖国。

 辛うじて建物らしき物は有るけど、緑に埋もれてる。

 一般の家や石畳だっただろう場所も瓦礫と化して苔や蔦が蔓延り道とは言えなくなってるし。

 大聖堂と呼ばれてただろう建物だけが、何とかその形を保っている。

 まあ壁中が蔦に覆われてるけど。


 中に入ってみても、そこここが崩れて小さい木も生え放題で、礼拝用の椅子も朽ちて正面の窓も割れてる。

 妖精は基本飛んで移動するので、床が凸凹だろうが石床が割れていようが関係無いけど、人間が歩くのにはとても不便。

 なので魔道具に乗って低空飛行してます。


 ユーグラムの目的は、過去にこの国を出る際に持ち出せなかった聖遺物と言われる物を持ち帰ることと、当時の資料等が有ればそれも持ち帰りたいそうな。

 お爺ちゃん妖精にその事を伝えると、物置のような部屋に案内された。

 雑多な物を全部突っ込んだような雑然とした部屋だったが、他の部屋とは違って部屋としてちゃんと壁も床も確りとしていて確かに資料らしき物も置いてある。


「人間の必要とする物が何なのかは知らぬが、人間の匂いのする物はここにまとめてある。後は重い物は地下の一室に置いてある」


「まずはこの部屋の物を確認してから、地下の部屋も見せて頂けますか?」


「その辺の者に言えば案内してくれるよう言っておく」


「ありがとうございます」


 取り敢えず近くにあるボロボロの皮の表紙の本を開いてみる。

 うん、中身もボロボロだね。

 インクも霞んでるし紙も今にも粉々になりそうだし、これは読めないね?


「ケータちゃん、まずは魔法で修復を試みるのでもう少し待って貰えますか?」


「は~い」


 成る程魔法ね。前世では考えられない技術なので思い付きもしなかった。


 ユーグラムの魔力が部屋中に充満して、風が上から降りてくるように魔法がかけられ、資料や本に染みるように魔法が通る。

 手に持っていた本を見れば、紙が少し丈夫になって、インクが少し濃くなった感じ?でもまだ読めないよね?

 ユーグラムを見ると、またもう一度同じ魔法を使おうとしてる。

 そしてやっぱりちょっとだけ丈夫になって濃くなっただけ。

 これ何回繰り返すの?

 助も同じことを思ったのかコソッと、


「何か良い方法ね~の?」


 とか聞いてきた。


「え?時間もどすとか?」


「え?!そんなん出来んの?」


「さ~?やったことにゃいね~?」


「ま~そうだよね~」


「やってみりゅか!」


「失敗しても粉々にはならんだろうしね?」


 部屋にある人以外の物に魔力を通し、時間を逆戻しするように魔法を掛けてみるテスト。

 フワンフワンと全体がほんのり光って、持ってた本が普通の皮の表紙の本に戻った。


「おお~!」


「アハハッ、成功してやんの!」


「しちゃったね~?」


「流石チート!」


 ユーグラムが唖然としてる。

 そして俺の持ってた本は会計帳簿だった。

 アールスハインが以前苦労してた手紙調のとても読みづらいヤツだけど!

 復活したユーグラムが、


「ケータちゃん、これはどれくらいの時間このままの状態を保てますか?」


 とか聞いてくる。

 そんなの知らないよ?


「さ~?」


「まあ、暫くはもつんじゃね?ケータの魔法が掛かってんだから」


「それにしても、読みづらいな?」


「そ~だね~。言い回しも古臭いし解読するの時間かかりそ~。持って帰って大勢で解読した方が良くない?」


「……………そうですね。幸いマジックバッグも有ることですし、ここで無駄に時間を使うよりその方が良いようですね」


「じゃ~サクサク収納しちゃお~!」


 ユーグラムが持ってる予備のマジックバッグに皆してバサバサ入れていく。分類もなにもせずにバサバサ入れていく。

 ユーグラムの持ってるマジックバッグは俺やディーグリー程大容量ではないけど、この部屋二部屋分くらいは余裕で入るからね!


 三十分程で片付いた部屋は、部屋まで修理されたのか、変に綺麗で丈夫な部屋になっててビックリ!まぁ良いや!

 部屋を出ると入れ替わるようにチビッ子妖精達がワ~~っと歓声をあげながら部屋に入っていった。

 え?なに?

 部屋の外で待機していた大人?妖精が、


「部屋に聖獣様の魔力が満ちているのに、心惹かれたのでしょう。我々は清浄な魔力には無条件で引かれるものですから」


 清浄な魔力とか言われた。

 大人?妖精に次の部屋を案内してもらい、地下の部屋に行くと、壊れた魔道具がゴロゴロしてた。

 あと女神像とか、ボロボロの布とかも大量に。

 ここでも魔法を使おうとしたけど、魔道具もあるので止めといた。

 変に発動して爆発とかしたら大変なので!

 掴んでも壊れないものだけドンドン収納してあとは放置。

 ボロボロの布とかいらない。

 これでこの場所でやることは終了してしまったので、次に行きます。

 案内してくれた妖精にお礼を言って、この辺でドラゴンの出る場所を聞いて教会を出ようとしたら、チビッ子妖精に張り付かれた!

 ワラワラ寄ってきてペタッと張り付かれた。

 ラニアンとルクスにも多数のチビッ子妖精が張り付いている。

 うん、確かに聖獣だけども。

 聖魔力は漏れてませんよ?

 仕方無いので聖魔法玉を何個か作って置いてきた。

 大人?妖精まで集まってきた。


寒暖差が激しい今日この頃。

お布団から出るのが困難な季節ですね!

これから年末に向けてどんどん忙しくなって行きますが、体調など崩さないよう頑張りましょう!

と、鼻をたらしなが言ってみる。


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4巻の発売日は6月9日で、公式ページは以下になります。 https://books.tugikuru.jp/202306-21551/ よろしくお願いいたします!
― 新着の感想 ―
[気になる点] >元大国のレンガス帝国よりも更に百年程前に滅んだヒルアルミア聖国。 ヒルアルミア聖国に聖女が来たのは三百年前、帝国は百年前と最初のほうで書いてあったけど、聖国は滅びるのに百年かかった…
[気になる点] あれ?女神像ってすべて砕けてギャル男像になったんじゃなかったっけ。 古いとはいえ教会にあった像だから対象になっているはず………。
[良い点] 妖精に集られている姿は、傍から見ればめちゃくちゃファンタジーな光景でほのぼのしますよね [気になる点] 回収物になにかおもしろいものがないか気になります ユーグラム以外の皆も調べるの手伝…
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