親子の対面
誤字報告、感想をありがとうございます!
日本語難しい!
まあこれだけデカイニョロを連れて歩くのは大変なので、親元に返すのが一番手っ取り早いんだけど。
ニョロも皆とは別のバリアにしまって、バリアごと移動。
侵入してきた時の突塔まで来ると、外の雨は未だ止んでおらず、相変わらずの土砂降り。
結界が消えたんだから、さっさと宝珠を取り返しに来ると思ったんだけどね?
鍾乳洞を出た事で、多少皆の意識もはっきりしてきて、バリアも必要なくなったので、皆をバリアから出して休憩させている。
「ほんじゃ~、いってきま~す!」
「青龍ん所?いきなり攻撃されないように気を付けろ?」
「すぐ逃げられるように準備しとくから!」
「危なそうなら合図して下さいね!」
「負けないとは思うが気を付けろ?」
「は~い」
巨大な白いニョロを連れて上空へ。
暗雲の中を突っ切って青龍本体の元へ。
うん。直接対面した青龍は巨大だった。
これはたぶん俺が視界にも入ってないくらいでデカイね?
そよぐ髭の一本が、俺の腹周りと同じ太さだし。
同じところをグルグル回りながらずっとオロロンオロロンと泣いてる。
鳴き声だけで体が揺さぶられるし。
自分の悲しみに支配されて、完全に宝珠の事も頭に無いよね?
白いニョロが頻りに体を揺らしてアピールしてるけど、それも全然目に入ってないし。
もう少し上空に飛んで、顔全体が見える位置まで。
マジックバッグから宝珠を取り出し、魔法で持って、狙いを定め、勢い良くぶん投げる!狙いは眉間!
魔法も使ったので豪速球で飛んでいく宝珠。
狙い外さず眉間のど真ん中に当たった宝珠。
当たったと同時にビカッーーーーと光った宝珠。
シーーーーーーンと停止する青龍。
「おーーーーい、せーりゅーーーー!ほうじゅ、持ってきたよーーー!あと赤ちゃんもーーーー!」
声の限りに叫んでみたら、やっとこちらに気付いて、その姿がみるみる縮んでいく。
白いニョロと同じくらいのサイズになった青龍が目の前に来ると、
「そなたは何ぞや?何ゆえ吾子と宝珠を持っておる?!さては帝国の差し金か!」
とか言って怒り出しそうな雰囲気だったので、まだ解いてなかった宝珠に掛けてた魔法を動かして、もう一発ゴチーーンとぶつけてやる。
「人がしんしぇつに、ほうじゅと赤ちゃん連れてきたのに、いりゃないならもって帰るからな!」
「な!それは元々我のものぞ!卑劣な罠にかかり失っていたものを、再び手にしたならば二度とは離さん!」
「結界こわりぇても、きづかなかったくせに?」
俺の指摘にやっと結界の存在を思い出したのか、慌てて下を見る青龍。
「吾子を閉じ込めておった結界が無い?!」
そして驚いた顔のまま俺と白いニョロと宝珠を見る青龍。
「そなた、良く見れば聖獣ではないか?!」
「そ~よ~。せかいじゅの爺ちゃんに色々聞いて、たしゅけてあげようとしたのに、泣いてばっかりで赤ちゃんほったらかしてりゅから、ほうじゅぶつけてやったよ!」
今も必死に青龍に近付こうと身動ぎしてる白いニョロを近くに寄せてあげると、また青龍の目からダバーーーーッと涙が溢れた。
そして下は土砂降りに戻った。
「何ゆえ触れられぬ!吾子をこの膜から出せ!」
「赤ちゃん飛べないから、バリアから出したらおちるよ?」
「なぬ?!吾子よ!そなた飛ぶ力も失ってしもうたか?!暫し待て!今、今、力を分けてやろうぞ!む!こちらにも膜が!そなた我に恨みでもあるか?!」
ギャン泣きしながら歯を剥き出してこっちを睨んでくる青龍。
「はぁ~~。たしゅけてもらって、お礼もいえないやちゅに、赤ちゃん返してだいじょ~ぶ~?」
バリアに手を突っ込んでニョロの頭を撫でてやると、気持ち良さそうにすり寄ってくるニョロ。
俺なんか一呑み出来そうな巨大な蛇だけど、愛嬌があって可愛い。
その姿を見て初めて、涙の消えた顔で俺を凝視してくる青龍。
「で?ほうじゅと赤ちゃん返してほしいの?」
「……………………ああ、頼む。それと宝珠と吾子を取り戻してくれた事に感謝する」
頭を下げて、ちゃんとお礼が言えたので、まずは宝珠を渡す。
「赤ちゃん飛べるよーにして」
押し頂くように受け取った宝珠の力で、ニョロの体が光る。
半分水に浸かってたのが宙に泳いだのを見てバリアを解除すると、サバッと水が落ちて、ニョロは青龍に絡みに行った。
二匹?がグネグネと絡み合って喜びを表しているのを眺めながら、
「もう泣かないでね!せかいじゅの爺ちゃん、根ぐされおこしそ~よ!あと下にすんでるひとにも、すごいめーわく!」
聞いてるのかは不明だけど、白いニョロにベロンベロンされたので、ニョロは聞いてたのだろう。青龍よりもニョロの方が確りしてる感じ?
元々が魔物だったせいか、青龍は聖獣とか精霊の言葉ではなく普通に人間にも通じる言葉を喋る。
言い回しが古風なのは長生きしてるせいだろう。
他の聖獣とはあまり交流は無いようだし変わり者の聖獣ってことかな?
まあ、用は済んだので帰ります。
ニョロにだけ手を振って、下に。
無事帰ってきたことに、皆に撫でられて、お城を出る。
暗雲もだいぶ薄くなって雨も止みそう。
出かけてまだ半日もたってないので、言い訳のために途中で美味しそうな魔物を狩って爺ちゃんちに帰ってきた。
爺ちゃんが覚えたばかりの解体作業をし始めたので手伝って、アールスハイン、助とユーグラムが肉の塊を持ってナタクとヤサクのお世話になってる訓練所へ肉を届けにいった。
訓練所は元剣豪とか呼ばれた爺ちゃんが、後進育成のために始めた私塾なので、見込みのある者はタダで通える。
見込みは無いけどお金持ちからはふんだくってるそうで食うには困ってないそうです。
でも大所帯なので肉は大歓迎されるそう。
俺とディーグリーは婆ちゃんを手伝いながら夕飯作り。
夕飯はまだ婆ちゃんに教えてなかった煮込みハンバーグ。
婆ちゃんは料理せずにメモ取ってるし、ディーグリーが自慢気にコツとか語ってるのを微笑ましく見守りました。
帰ってきたナタクとヤサクに訓練所の事を聞いたり、友人が出来たことを自慢されたり、お師匠様に褒められた事が凄く嬉しかった話を聞いたり。
そして街では早くも中央区と呼ばれる元帝国首都方面の、雨が小降りになったことが話題に。
うん、サクッと解決してきたからね!言わないけど!
これで少しは争いが減ってくれると良いけどね?
その夜はナタクとヤサクの間に入れられ川の字で寝た。
三ヶ月しか経ってないのに、ナタクもヤサクも背が伸びてて体が逞しくなってた事に、嫉妬なんかしてないよ!してないったらしてないよ!
おはようございます。
天気は晴れ。
起きたら窓辺に二匹のニョロが居ました。
人に見付からないようになのか、小さくなって普通の蛇に擬態してる。
魔力が尋常じゃないので、俺だけでなく魔法の得意な人には一発でばれるだろうけど。
仕方無いのでバリアで魔力を遮断してやりました。
朝もまだ早い時間なので、ナタクとヤサクはまだ寝てる。
窓から外へ出て、
「なんかよう?」
「ああ。色々と世話になった。突然の事でだいぶ混乱して失礼な態度を取ったことを詫びようと参った」
「まあ、いいよ。あめやんだし」
「受けた恩は返さねばならぬ」
「う~ん?でも、せーりゅー弱ってりゅよね~?なに出来んの?」
「………………………何なりと申せ。命に代えても成して見せよう!」
「とくに、してほしーことないけど?」
「なにか無いのか?」
「自分で出きるし」
「確かに、今の我ではそなたに力及ばず!」
凄く悔しそう。
グヌグヌ言いながら何か無いかとこちらを窺ってる。
う~ん?この弱った体で出来る事って?全然思い付かない。
「我等は暫しの間眠りにつく。力を取り戻した暁にはそなたの望むことを叶えよう」
「寝るって、せーいきで?」
聖域とは聖獣の憩いの場って言うか、魔力を補充する場らしいけど。
「いや、今の衰えた我等では聖域まで辿り着く事も出来まい。暫し大地に潜って地の気を食らって回復を果たす」
へ~そんなことも出来るのね?
「どこで、寝んの?」
「彼の帝国の地でなければどこでも」
「せーりゅーのいるところは、雨ふりゅ?」
「いや?もう嘆くことも無い、雨は降らぬ。や、多少は他の地域よりは多くなるやも知れぬが」
「そしたら~、砂漠のまん中で寝て」
砂漠なら雨が降っても困ることは無いからね。
「ああ、我のせいで雨を奪ってしまった土地か。だが我等は元の姿大きさで眠ることになるが構わぬのか?」
「うん。にんげん族とた種族、分けよ~と思って」
「何ゆえ?」
「わりゅいことしてないのに、どれーにされるの、すごくイヤ!」
「奴隷とは、隷属させることか?」
「そ!無理やりさせるの良くない!」
「成る程。隷属させてきた者と、させられてきた者を分けるのだな?」
「そ!せーりゅーの体の上通れないようにちて!」
「了解した。そう言うことであれば協力しよう!我等も長の年月囚われていたようなモノだしな」
実際そうだよね?
ってことで、北大陸実質真っ二つの刑確定!
バナナな品種のキャベンディッシュさんは、結構いろんな所に居るんですね?皆さんとても物知り!




