国の話
2巻発売中です!よろしくお願いします!
怒濤の誤字報告をいただきました。
申し訳ありません!ありがとうございます!
国名とか名字とか普通に間違ってました!
書いてる途中で変更したので、直しきれなかった!
すみません。頑張ります。
昼食を食べ過ぎて動けない爺ちゃんと婆ちゃんに国の話を聞く。
百年前に滅亡したレンガス帝国は、北大陸の七割を治める大帝国だった。
相次ぐ魔王や魔物の襲来と疫病によって今では帝国の名残も残っていないそうだが。
帝国亡きあとそれぞれの地方の豪族が野放図に国を立ち上げ、今では四十を越える国があるそうだ。
しかも領土を巡って大陸のそっちこっちで未だ争っているのだとか。
ただ、長く続いた争いで土地も国も人も疲弊しているので、大きな戦争にはならず小競り合い程度だそうです。
大陸の中央には徐々に拡がりつつある大きな砂漠地帯があり、ほぼ北大陸を二分しているとか。
そして北大陸全体に言えることだけど、人間族以外は差別対象にされ奴隷として捕まることも多いのだとか。
そんな差別される他種族達は、大陸の西の果ての魔の森に隠れ住んでいるとの噂。
そして今いるこのブリュエンヌ国は、大陸の中央よりやや東に位置していて、音楽と花の国として有名。
争いを好まず防衛にのみ特化した国だそうです。
広さはミルリング国の半分くらい。
砂漠から一番近い国なので、徐々に拡がりつつある砂漠が国を侵食してこないかが目下の悩みどころだそうです。
もっと東に行くと、小競り合いの多い地域となり、何故か延々と雨の止まない地域もあるそうな。
北大陸も南大陸も魔の森の規模は同じくらいだった筈が、人間同士の争いにかまけて魔の森を放置した結果、魔の森がどんどん拡がって、収拾のつかない土地も増えてるそうです。
爺ちゃんと婆ちゃんが重いため息を吐いてる。
そして北大陸の共通認識として弱肉強食が掲げられている。
どこかの国の王様が理不尽な命令を下しても、弱いものは従うしかないが、強いものは王様を倒して自分が王様に成り代わる事も可能なんだそう。
「は?それじゃあ国として成り立たないよね~?」
「じゃから奴隷なんぞと言う制度があるんじゃ。理不尽な命令は全て奴隷へと下される。そして自分等は特別な存在なんじゃと特権意識の塊になっとる。実に下らん思想じゃ!」
「う~ん、確かに下らないしむかつくけど、俺らが旅をしてて理不尽な事を言われたら、力で捩じ伏せて良いってことでもあるよね~?」
ディーグリーが悪い顔でニヤリと笑えば、
「おうおう!やってしまえ!」
爺ちゃんが爆笑しながらお勧めしてくる。
「もう!お爺さんたら!あまり無茶なことはしないのよ?」
「普通に見て回る分には問題ないでしょ?理不尽には理不尽な暴力で返すけど!大丈夫!ラバー商会は巻き込まないように上手くやるし!」
「まあ、それなら?ディーグリーは何だかしっかりしてそうだし、お友達も軽率な行動をするようには見えないし。でも慎重にね?」
「アハハ~、いざとなったら飛んで逃げるから大丈夫だよ~!」
「逃げる手段を確保しとくのは重要じゃな!しかし飛んで逃げるとはなんじゃ?」
「ヌフフ~、俺達には幾つもの秘密道具が有るんだよ~!リュグナトフ国の機密にも関わるから爺ちゃんにも言えないことが沢山ね~!」
「なんじゃ勿体ぶりおって!」
「まあ、爺ちゃんも婆ちゃんも国に帰れば教えて貰えるだろうけど、こっちの大陸ではまだ教えられないんだよ~、下手に知っちゃうと理不尽な目に合うかもしれないでしょ?」
「あらあら、ディーグリーったら私達の心配をしてくれているのね?フフフ大きくなったのね~?」
「そりゃ~ね!何時までも子供のままではいられないよね!」
「ふむ、まあそう言った考えなら敢えて詳しくは聞かんが、何かあれば頼れよ!爺でもまだそこそこ顔は利くからな!」
「うん!頼りにしてるよ爺ちゃん婆ちゃん!」
ディーグリーの満面の笑みに、爺ちゃん婆ちゃんが嬉しそう。
「まあ取り敢えずこの子等は預かろう。一人前になれるかはこの子等次第だがな」
「よろしく~!」
「よろしくお願いします!」
「お願いします!頑張ります!」
おとなしく話を聞いていた兄弟も爺ちゃんに頭を下げている。
うん、素直で良い子達である。
その後数日は爺ちゃんの家にお泊まりして、ディーグリーはラバー商会へ。
ユーグラムは教会へ。
アールスハインと助はナタクヤサク兄弟の預けられる剣の師匠の所へ行ったり冒険者ギルドに行ったり、街歩きをしたりしてた。
俺は婆ちゃんとお料理教室。
婆ちゃんの知り合いも何人か呼んで、ウフフオホホと料理してるのを監督してた。
そして漏れ無く腹がパンパンに成る程食ってた奥様方。
帰る足元がヨロヨロだった。
気をつけて~と見送った。
そしてもう捨てても良いかな?と思ってたナタクヤサク兄弟の着古してた真っ黒の服。
洗ったら裏地になんか紋章的なのが縫いとられてた。
真っ黒だったけど生地はしっかりしてたし、綺麗にしたら意外と作りもしっかりしてた。
どっかの国の貴族の坊っちゃんだったのかしら?
婆ちゃんに見せて相談してみたら、紋章に心当たりは無いそうだけど、兄弟の身元を知る上では役にたつかもしれないからと預かってくれる事に。
今すぐ渡しても気が焦るだけで、無謀に飛び出していっても危険だからね。婆ちゃんが折を見て渡してくれるそうです。
そして出発。
特に目的地は無いけど、危険が多い元帝国中心部は避けて、周りをグルッと一周してくる予定。
北大陸を出る時には、また爺ちゃんちに寄る予定。
砂漠の旅ではないので、カウメルではなく脚長兎と言う新たな動物を借りました。
耳が短く足が長い兎、にしては狂暴そうな見た目の、毛の短い筋肉質な可愛くない兎。
大きさと言い見た目と言いカンガルーにしか見えないんだけど?!辛うじて尻尾は兎。
でもとても強そう!餌は魔物を自力調達出来るそうです。
注意点は 麻痺や催眠系の魔法に極端に弱いこと。
子供の催眠魔法にもころっと寝るそうです。
それだけ気を付ければ、旅にはもってこいなのだとか。
うん、よろしく~!と撫でたらベロンとされました!何故か無条件で動物に好かれる俺。
聖獣の特徴ですか?
挨拶をして見送られる。
ナタクヤサク兄弟も手をブンブン振って見送ってくれる。
それにこちらもブンブン振って別れた。
冒険者ギルドと言うのは、どこの国にも属さない独立した組織なのだが、北大陸では紛争地帯が多く有りすぎて、冒険者ギルドが機能していない所も多い。
そしてそんな機能していない冒険者ギルドは、大概傭兵団や盗賊のアジトとして占領されてたりする。
ディーグリーの爺ちゃんの家を出て1ヶ月。
海側をグルッと回りながら旅してきて、たまに冒険者ギルドに寄って狩った魔物の素材を売ったりしての旅。
俺達の間ではハズレ呼ばわりの傭兵団に占拠された元冒険者ギルド。
冒険者ギルドも大概ガラが悪いが、傭兵団はさらに悪い。
特に余所者を見る目が犯罪者集団のようです。
「おうおう見ねぇ顔だな~?ここが宵闇兵団のアジトと知ってきたのか~?」
デカイ男が下から覗き込む様に聞いてくる。
「いや、知らずに来た。間違いだったようだから、帰らせてもらうよ」
先頭に居た助がヘラっと笑って言えば、
「へ~そうかい?ならしょうがねぇが、その背負ってるもんは置いてって貰おうか?アジトを騒がした詫びとしてよ!」
ドスッと音がした後に、助の目の前の男がバタンと倒れ、ビクビクっと痙攣してる。
「ど~も~、お騒がせしました!こいつに免じて見のがしてくださいね~?」
と朗らかに言った助に対して、アジトに居た半数が立ち上がりこっちに向かってくる。
うん、慣れたものでござる。
見せるように担いでたシャチっぽい魔物の素材を素早くマジックバッグにしまって下がる俺。
始まる戦闘。
アールスハインのチーム四人とルクス以外のペット達VS傭兵団沢山。
冒険者ギルドの半分以上が傭兵団に乗っ取られてるので、もうこんな騒動になるのも八回目。
殺さないように無力化するのに良い訓練になるそうです。
俺?俺は参加しません。面倒だし一瞬で終わっちゃったら訓練にならないでしょ?
なのでギルドの建物全体にバリアを張って、中から逃げられないようにしてるだけ。
一時間もすると音も静かになるのでバリアを解除して中を覗く。
態々倒した奴等を小山に重ねて、その上でヌハハハハ~~~!とかやってるのは助とディーグリー。
何時までも子供ね~?
温い目で見てたら小山に乗っけられました!ヌハハはしませんよ!大人ですから!
そして次に立ち寄った冒険者ギルドでも同じような事をして、その次、その次、と旅をしていると、次第に噂になってきたのか、傭兵団が占拠している元ギルドでも、突然突っ掛かって来ることが少なくなってきた。盗賊は問答無用で潰しましたが何か?
でも今度は勧誘されるようになった!まあ乗らないんだけど!
傭兵団には女性も居るんだけど、色仕掛も度々。
ただね~、冒険者の女性もそうだったけど、傭兵団の女性も大体不潔。
お風呂文化は南大陸の特徴なのかね?いやいや爺ちゃん家には大きな風呂が有ったよね?
高性能馬車があるのでまだ宿に泊まったことが無いんだけど、風呂無しなのかな?風呂に何日も入らないって、俺なら耐えられないんだけど?
ニコッと笑った歯が黄色いってイヤじゃない?
女性よりも断然清潔な俺達は、そんなハニートラップには引っ掛かりません!取り敢えず風呂に入ってから出直せ!と言いたい。
あと前世よりも断然歯磨きが楽チンなんだから、歯磨きグミを噛めよ!
好みとか性的嗜好とかよりもまず不潔さが気になる俺達でした!
買ったよ!との声をありがとうございます!
地元の本屋さんでは見掛けないので、Amazonさんや楽天さんの販売ページを見てはニヤニヤしてます。
1巻と2巻で矛盾を見つけた、との指摘をいただきましたが、どの辺でしょう?書籍化するために多少変更した部分もあるので、その辺りかな?後に辻褄が合うように変更したつもりなので、最新話まで読んでも矛盾していたら、ご指摘いただけると大変有難いです。




