2-25 装備鑑定
装備鑑定プラグインをオンにして、銀のペンダントを装備欄で見てみると……?
魔力付与【格納】のところを展開して、と。
「うん、中に入ってる」
こういうことか。収納の仕方も同じように、結線なのね。
ふむ。
「ということは?」
・銀のペンダントに私が触れても、銀のペンダントそのものに、誰も気づかない
魔力付与の【不可知】が、こういう効果を生む。うん。
で。
・魔力の結線は、人に気づかれるかどうか
よく分からないけど、あ、あの人、魔道具使ってる、ということを察知する手段があるのだとして、それすらも【不可知】は欺くのか。
欺くのであれば。
・私は人に気づかれることなく、銀のペンダントから技能薬を取り出すことができる
こういうことになる。銀のペンダント案件だし、多分、気づかれないのではないかと思うけど。
・銀のペンダントに触れたまま技能薬を使った場合、そのことに気づかれるのかどうか
もし、気づかれないのであれば、んーと、なんだ、人知れず、私は大量の技能点を手に入れることができる。
「……うーん。ん?」
銀のペンダントの中に入っているものが、爆弾的なものとか、毒を拡散するようなものだったとしたら。
「……あれ、これ、やばくないか」
そういうものがあると仮定して、の話ではあるにせよ、銀のペンダントって、暗殺用の道具として、とんでもない価値を秘めているのでは?
「あ、これは駄目だ。銀のペンダントも、人に知られたら駄目なやつ」
だけど、鑑定されない限り、人に知られることはないわけだし、そして【不可知】の説明に書いてある通りだとすると、鑑定そのものが不可能なわけで。
緊急事態で〈ステータス画面〉のヘルププラグインを使いたい時に、技能点がない! ということになったりすることも考えるのであれば……ぬむーん。
「常に身に着けておくべき、か」
……はへー。
「あー、もう十時かー」
考え込んでいた時間が長かったのかな。
よし、各種検証はここまでにして。
暗殺道具としての銀のペンダント、については、考えない。そんな使い方をしたいとも思わない。
「お風呂入ろ」
ツインテールの再現は、多分、今の私にはまだ無理だろうから、ほどく前に手鏡で細かいところがどうなってるか、ちゃんと確認しよ。




