2-24 どうす
どうするかな。
・〈ステータス画面〉の力を引き出すには、技能点の消費が必要になる場合がある
・手持ちの技能点は、今のところ、四点で貴重
・でも、技能薬を使えば、技能点は大量に手に入る
技能薬か。
・仮に技能薬を使ったとして、私はヘルププラグインを使いたいのか
・そもそも、意味するところ、とは、どういう意味か
例えば、年齢の意味するところって、なんだろう。
生年月日から経過した年数、という以外に何かがあるのかどうか。
「プラグイン管理パネルでヘルププラグインを長押しすると、オンに多分なって、その時にまた、光が指先にくっつく感じになって、その状態で、名前とか年齢って書いてあるところを触る……とかなのかな」
使い方は。で、触ったら技能点が減る。
のか?
「あー、これはもう、試してみないと分からないやつだなー……うーん」
ぬーん。
「にゅーん」
……ま、使わない方向で。
余計なことを知ってしまいそうな予感があるし。
この世界の秘密を、私は知りたいわけじゃない。
平穏無事に生きて死にたいだけだ。
それに。
「そもそも、技能薬を私はまだ、取り出したことさえない」
試してみようかな。使わないけど。
「確か、銀のペンダントに魔力を結線する、だっけ」
胸の谷間に入り込もうとしていた銀のペンダントを右手で握って、魔力をつなぐと……あ、なんか、手の中に出てきた。
「むーん?」
手をそっと開くと、虹色に光る小さな水晶の瓶のようなものがあった。
「蓋がない。飲むわけではない?」
これも結線かな。鑑定結果には、技能薬の使い方までは書いてなかったけど、こういうものはたいてい、結線なんだろうな。
なんとなく、そんな気がする。こう、結線できる余地がある感覚、があるというのか。
「戻し方は……」
右手で技能薬を持ったまま、銀のペンダントに触れて魔力をつないでみたら、音もなく消えた。




