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銀のペンダント  作者: 上村文処
エピソード1 転生~ステータス画面~戦い
62/1011

1-62 飲み物

 飲み物は……何もない。はず。


「お水でいいか。あ、お湯でもいいな」


 お風呂上りだし、お腹を冷やすのは良くない。

 台所の引き出しの中にきれいに並べてあったコップを一つ、取り出して、温水と書かれている方の給水タンクから、お湯を注ぐ。


「んむ。飲める程度の温かさ」


 お風呂場の温水は、少し熱めだった。冷水と混ぜて使ったけど、そういう使い方で正解なんではないかと思う。


「さて」


 もう一個、稲荷寿司食べよう。


「うん、おいしい」


 ……〈ステータス画面〉、出すか。


「色々、考えておかないと」


 一点集中。よし、出てきた。魔道具の、魔力を流し入れてスイッチを押す感覚でやってみたら、前の時よりも短い時間で出せたような気がする。


「プラグインを管理するやつを呼び出して、と」


 ステータス情報を表示しているやつに手のひらを当てて、右か左にスライドさせると出てくる。これは、初めての着替えの時に、慌てて覚えた。


「表示制御プラグイン、か」


 ステータス情報の表示項目を制御する、という効果しかないプラグインだけど、トーチライトさんとコールズさんの目の前で〈ステータス画面〉を使って見せた時には、もう、このプラグインはオンになっていた。

 していた、というべきか。


「寿命とか、知りたくないし」


 年齢という項目を長押しすると、寿命という項目が追加で出てくる。寿命の数字自体は初期状態では表記されていなくて、多分、だけど、項目の長押しで出てくるのだと思う。


「パスワードは、ほーほーへーほへー、だったっけな」


 表示制御プラグインで、非表示状態に指定した幾つかの項目に対してロックをかけた時のパスワードは、口から咄嗟に出てきた言葉を使った。スプリングフィールドさんは独特の距離感の持ち主で、ドアの真ん前に立って待ってるだろうな、と思ったから。

 あの時、私がしようとしていたことを誰かに勘付かれることだけは、避けなければならなかった。


「もう一つのパスワードは――」


> ふむふむほーほー


 二つ目の固有技能(ギフト・スキル)を完全非表示状態にするために使ったパスワードを、私は入力した。


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