3-13 饅頭
饅頭。
「おいしかったな」
お風呂から上がり、濡れた髪の水分をタオルで吸い取りながら、ベッドの上に座って思い出したのは、バードランドさんが師匠へのお土産として持ってきた、お饅頭の味だった。
「こしあん。最強」
お茶にもあうし。程よい甘さが、熱いお茶で溶けていく感じが、素敵だった。あれ、絶対、お高いお茶だよなー。小さくて高級そうな茶筒に入っていたし。
夕ご飯は、肉団子のスープと、葉物のサラダ、パン。
奥さんが作るものは、何でもおいしい。
そして、デザートの饅頭。
「あれも、いいところのやつなんだろうなー」
ふーむ。
そういう、いいところのやつをお土産に持っていらっしゃるようなお宅に行くのに、どういうお土産を持っていけばいいのか。
奥さんに、夕ご飯の時、バードランドさんへのお土産を相談したところ、そういうことは気にしなくてもいいわよ、と言われた。
流れに身を任せよう、と思ってはみたものの、やっぱり、気にはなるわけで。
でも、まぁ。
「余計な気を回すのはやめよう」
まだ、見習いの身だし、地に足が着いてからでも遅くはない。
はず。
「さて」
頂いたエプロンの鑑定を、してみるか。黙ってこういうことをするのは、どうなんだ、と思わないでもないけど。
・勝手に鑑定したりするのは、実はとても相手にとって失礼なこと
かも知れないし。
そもそも、鑑定というのが、この世界にとってどういうふうに理解されているのか、というのも分かってない。
「とりあえず、ステータス情報パネルを呼び出して」
プラグイン管理パネルも呼び出して。
「装備鑑定プラグインを、オンにして」
エプロンは、ベッドの上に畳んで置いてある。
「問題は、今の私が全裸だと言うことだよなー」




