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銀のペンダント  作者: 上村文処
エピソード2 授業~師匠~笑う
156/1024

2-88 去り

 去りゆく背中に、失礼しますですー、と声をかけたら、手を振ってくれた。頭を下げ、私も来た道を戻ってお店の前にちょうど、出たところで、レインツリーさんとばったり出会った。


「ばったり」

「どしたの、急に」

「いえ、こういうのをばったり出会うと言うんだな、と思いまして」

「ジェンナに五時半に来てって言われたから」


 そういうことでしたか。計画的なばったりだったとは。


「で、ヨリちゃんは? 何か用事だったの?」

「裏手の井戸で手を洗ってました……レインツリーさん、手は洗いましたですか?」


 目の前に渦を巻く水の球体がおもむろに現れた。


「これでいいよね」


 自動手洗いの呪文ですか。


「うん」


 力の無駄遣いな気がすごくします。


「無駄遣いじゃないよー。ちゃんと、大気中の魔力を収束、拡散して、使いやすいように整えてるんだから」


 ……えーと。


「すいません、意味が良く分かりませんです」

「そうか。魔導の詳しい話は聞いてないのか」

「ですね。そもそも、理解できるとも思えませんです」


 『転生者(リレイター)のための世界知識』に少し、書いてありましたけど、無理だ、と思いました。


「あー。あれ、書いたの、私なんだよね。……無理だったか」

「そうなんですか?」

「うん。頼まれてね。ほら、転生者(リレイター)の中には、魔導に適性が高い人とかもいるからさ。そういう人たちの入口になればと思って、書いたんだけど」


 うーん、と考え込み始めたレインツリーさんの肩を、私はちょいちょい、とした。


「中に入りませんですか。奥さんがお待ちだと思います」

「そだね。入ろう。お邪魔しまーす、シルヴァラおばちゃんが来たよー」


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