表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀のペンダント  作者: 上村文処
エピソード2 授業~師匠~笑う
143/1024

2-75 二つ

 二つある作業台のうちの、カウンターから遠い方の作業台を(あご)で指して、座って待ってろと私に言ったおっさんは、ものすごくたくさんのものがある作業台の前に陣取り、何かを用意していた。

 レインツリーさんは用事があるとかで、もうこの場にはいない。さっきの契約書をトーチライトさんに届けに行ったのかも知れない。


「よし」


 そう言って立ち上がったおっさんが、私の前に金属製の細い棒と、皮製の紐を並べた。数えてみたら、どちらも十個あった。


「その紐を、端に一度引っ掛けてから、隙間がないように巻け」


 へ?


「これを巻くんですか?」

「そうだ」


 それだけを言うと、おっさんはちょうど私の右横らへんにあるドアの向こうに、消えていってしまった。

 うーぬ。


「んーと。この棒に、この皮紐を巻く?」


 隙間のないようにって言ってたな。

 むーん。

 まぁ、こういうのは考えても仕方がない。やれと言われたことを愚直にやるだけだ。

 棒の長さが微妙に違うのか。皮紐の長さも違う。

 組み合わせの正解を探せってこと?

 ぬーん。

 とりあえず、これと、これ。


「ここに、引っ掛けて、巻く」


 切り欠きのようになっているところに引っ掛けて。

 巻き巻き巻き巻き……。


「できた……けど。ちょっと、隙間があるな、これ」


 長さが微妙に足りない?

 引っ掛け方が悪いのかな。

 もっと丁寧にやらないと駄目だ。

 リトライ。今度は違う皮紐。

 巻き巻き巻き巻き巻き。巻き巻き。


「あ、これ、皮紐の幅も微妙に違うのか」


 えーと。順番に試していくしかないのか、これ。

 んーむ。


「まずは、真ん中へんぐらいの長さの棒を、基準の棒にして」


 同じく、真ん中へんぐらいの長さの皮紐を、基準の皮紐にして。

 巻いて巻いて巻いて。

 駄目だ、きれいに巻けてない。微妙な隙間が。


「難しいな。これ」


 あ。私の能力値がオール4だからか。もしかして?

 いや、それを言い訳にするのは、駄目だな。


「もう一回」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ