2-68 スー
「スープの色が変わりましたよ!」
なんか、薄いオレンジ色?
不思議。
「ふふふ」
なんすか、その不敵な笑い方は。
「まーまー、食べてみてよ」
では……。
「あ、うまい」
スープの染み込んだところと、パンのさくさくと、お野菜のハーモニーが絶妙だ。
塩加減が優しくて、パンには少し、甘味もあって。
「おいしいでしょ。エルフはわりとグルメだからね。葉っぱの食べ方は、数千年の蓄積があるから」
「葉っぱの食べ方……」
私に続いてパンを頬ばったレインツリーさんが、うん、おいしい、と言って頷いた。
「たくさんあるから、気が済むまで食べて」
いや、なんか、悪いですから、という言葉を飲み込んで、私は素直にご厚意を受けることにした。
「はい。いただきます」
スープそのものもおいしい。
「このスープって、お豆さんのスープですか?」
「そだよー。はい。今度はこっちのパンをつけてみて」
少し、赤い色のパン。
「ぴちょっとな――お、赤くなりましたね」
スープの香りが少し、スパイシーな感じになった。
「パンをつけてスープの味を変えながら食べるんだよ。見た目も楽しいし、お野菜たくさん食べられるし」
「ドレッシングもおいしいっす」
「そう? 私のオリジナルレシピなんだけど」
「さすがっす」
「ふふふ」
パンは一つひとつが小さめだから、たくさん食べられる。赤いスープを一口飲むと、爽やかな辛みが口の中に広がった。
「はー。なんか、まったりしますね」
「そだねー」




