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16年後の告白者  作者: 山本正純
第二章 暗号
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四天王の昼食 後編

 四人の紅一点。本多はオムライスを食べている。

「そういえば十六年前の国会議員失踪事件。新展開があったそうですね。先ほどニュースでやっていましたよ」

 国会議員の酒井はハンバーグを口に運ぶ。

「小松原正一か。そいつは私の後輩でね、いい人だったよ」

法務省の井伊はパスタを食べる。

「小松原正一を殺したという犯人が自首したそうです。それよりも堕天使たちの報復の存在が世間に公表されるかもしれません。彼は失踪直前にプロジェクトを公表するデータを作成していました。彼が殺害されたとしたら所持品は犯人の手中にある。公になれば我々を政界から追放することもできるでしょう」

不穏な空気が周囲に流れる。その空気を壊すために榊原はポジティブな発言をする。

「皆さん。あのプロジェクトが公になることはないでしょう。その前に一か月に一度開催するこの四天王会を楽しみましょう」

 本多はその発言に突っ込みを入れる。

「その発言に根拠はあるのかしら」

榊原はステーキを食べる。

「ない。何事もね、前向きに考えると月は回ってくるものだよ。けれどもいざとなったら握り潰せばいいだけですよ。十六年前酒井さんがしたようにね」

そうして榊原は酒井の方に視点を映す。

「しょうがないでしょう。彼が見つかればあのプロジェクトが公表するつもりかもしれませんからね」

 そうして一カ月に一度行われる四天王会は終わった。


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