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16年後の告白者  作者: 山本正純
第二章 暗号
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四天王の昼食 前編

 十二時。四人の男女はファミリーレストランで食事をしていた。その四人の男たちは全員官僚クラスの人間だ。どこにでもあるファミリーレストランで官僚が食事と言うと奇妙だと思う。隣のテーブルで食事をしているただの会社員男性は違和感を味わう。

 こうなったのは理由がある。発端は警察庁刑事局長の榊原栄治。十二時に昼食に約束をしたのだが店が決まらない。榊原はなんでも良かったのだが、国会議員の酒井忠義はハンバーグが食べたかった。美味しいハンバーグ専門店を紹介しようとしたら法務大臣の井伊尚政はパスタを食べたいと言い出した。パスタと聞き神奈川にあるイタリア料理店を連想した。最近店主の板利明のテレビ出演が増えてきて美味しいと評判だったからだ。少し遠いが神奈川に行こうと言おうとしたら外務省の本多みゆきがオムライスを食べたいと言い出した。パスタとハンバーグ。そしてオムライス。

この三つ巴の戦いを榊原は避けたかった。それは忘れもしない半年前の出来事。半年前も三つ巴の戦いは起きていた。その時は十二時を過ぎても論争は続き最終的に十二時間が経過してしまった。もはや昼食ではない。論争になれば昼食抜きとなる。戦いを避けるために榊原はコンビニ弁当を提案したが却下された。絵的におもしろくないからだ。それならとファミリーレストランを提案したら了承された。官僚クラスの人間がファミリーレストランで食事とはスキャンダルだと思うのだがそんなのお構いなしに四人は食事をする。


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