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第4話 小さなお姫様(21)
「えぇ、ええええええっ! 嘘~! ほんまにね~、一樹~!? 家の《《香月》》がサ〇ーちゃんや魔女〇子メ〇ちゃんみたいな~。魔法少女なんね~?」
僕がこの場にいる者達へと説明をすれば。
「ほう、そうか~?」
「凄いな~?」
「一樹は恐怖の大王じゃったんか。それはしらんかったは~」
「うん、知らんかった~」
「しらんけぇ~。そんなこと……」
「俺、知っとたけぇ。一君と家が近いけぇ、エルさんや美人のメイドさん達と酒屋さんでよぅ、会いょったけぇ~」
「へぇ~」
「そうなんじゃ」
「そりゃ、知らんかったはぁ~」
「うちは」
「儂は」
「俺もそんな事はどうでもえぇけれど……」
「一樹の嫁さんべっぴん、ばかりじゃよねぇ」
「マジでえぇ、なぁ」
「羨ましいわ~」
「儂もこんな異国情緒溢れる、嫁さんが欲しいは~」
「うん」
「あんたらね」
「ええ加減にしんさいよ」と。
まあ、僕の先輩や同級生、後輩……。元カノ達は僕が世紀末の恐怖の大王だと言っても感動もない、乾いた反応や対応だった。




