第4話 小さなお姫様(18)
僕はエルやレビィア、フリージア……。そしてメイドトリオへと怪我をしている者へと治癒魔法を頼むと嘆願をすれば。
「な、何~、今、のは?」
沙也加の奴が自分の目の前で起きたこと……。自分の産んだ子供の泣き声と共に友人達があちらこちら飛んでいき、壁や地面へと激突──落下する様子を見て驚愕すれば。
「……沙也の言う通りだよ! 一君! 今、のは何? 何が起きたん?」と。
「一君、この人達、人間なの?」
幼馴染の美幸も顔色を変え、身体を震わせ、畏怖しながら尋ねてくるのだった。
◇◇◇
「みんな~、大丈夫か? 何とも、ないん~?」
僕は沙也加や美幸の問いかけに対して、先ずは沙也加の産んだ子供の泣き声と共に発射された微量ながらも気合砲のために吹き飛び、強打した! 怪我をした! 自分の先輩、同級生、後輩達の身を案じる言葉かけ、確認をとる。
「うぅ、ううう」
「……だ、大丈夫」
「大丈夫じゃ」
「大丈夫じゃけ」
「一君心配してくれてありがとうね……」
この他にも僕の耳へと、自分達の身体は大丈夫だ! と。
「……何か知らんが、蒼白い光が痛みに当たったら身体が楽になった……」
「痛みが引いた……」
「擦り傷が何故か消えた……」
「何で?」
「何故じゃろぅ?」
「儂も」
「うちも」
「俺も分らん……」
「……じゃが、元気になった……」と。




