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第4話 小さなお姫様(14)
しかし僕の元カノへの不満はこれで終焉を迎える訳ではないから。
「それと沙也加? お前! 車じゃ、のぅて単車できとるじゃ、ろぅが? わりゃぁ、ふざけんな! 大概にしろ!」とも怒声を吐き。
「わしゃぁ~、お前のそう言うところが気に入らんけぇ、前に別れたんじゃろぅが~? いつまでたってもガキのままで大人しゅうならんから~、気に入らんのじゃ~! 沙也か~!」
僕は元カノへと怒声を吐き、気に入らないと告げると。また自分の手を振り上げ──沙也加の奴へと手を振り下ろそうと試みると
《バチン!》
「ぐえっ!」
《ドン!》
沙也加の頬から叩く音が聞こえる訳では無く。僕の口から何故か変な声が漏れ。隣の部屋の壁へと僕の背が当たる衝撃音が聞こえるから。
「あっ!」
「あら」
沙也加とレビィアが驚嘆した。
でッ、二人が驚嘆すれば。
「和君……」
「陛下……」
「和君の身体が飛んで、ちゃったぁ……」




