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第2章 第1話 除夜の鐘と言えば? (7)
《ボォオオオッ!》
《ポォオオオッ!》
《ブォン!》
《ブォン!》
《ブォオオオッ!》
と、この後も続々と俺達家族が住むアパートの前のバス通りをバイクや自動車……。
そう各自各々が、自分の愛車を改造マフラー……。車やバイクをチューニングしている各メーカーが販売しているスポーツマフラーを装着した自動車や単車が、俺達の住むアパートの真下を爆音と共に上り坂を駆けあがりながら直ぐ近く──。道路を挟んだ反対車線側にある住宅地まで走行すれば、空吹きしながら。
《ブォン!》
《ブォン! ブォン!》
《ブォン! ブォン! ブォン!》
と沢山の車やバイクが停車していくから。
「──な、何事?」
「……敵か?」
「閣下! 私共の後ろに隠れてくださいませ……」
我が家の姫を自分の膝に座らせて、頭をヨシヨシと優しく、愛おしそうに撫でながら【ゆく年、くる年】を視聴していたレビィアへと、アイツが異世界から連れてきたメイド達が二人を庇うようにしながら。




