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僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道


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第55話 クリスマスイブの夜(14)

 我が家の筆頭奥様エルから呆れ声音の台詞と、苦笑いが浮かぶのだ。


 まあ、そんな我が家の奥様、エルに対して僕はね。「エル、御免。あっ、はっ、はははっ」と、自身の頭をかきながら告げるのだ。


 それも僕自身身体は、宙に浮いたままで笑って誤魔化すのだ。


 だから上り坂の頂上──クリスマスカラーで煌びやかに飾られ、神々しく光り輝く、巨大なモミの木の直ぐ下にいる。集っている。エル以外の奥様達から。


「本当にエルさんと洋子ちゃんって、魔法が使えるけぇ、便利じゃけぇ。えぇよねぇ」


「う~ん、ほんまよぅねぇ。うちも魔法が使えるようにならんかねぇ」と。


 翔子と洋子の二人から羨望な声が漏れ聞こえれば。


「ママ達二人は無理じゃけぇ。洋子のように魔力がないからむりじゃけぇ、ねぇ」と。


 我が家の幼いながらもしっかり者へと成長した。


 そう、義父であった美紀の元夫から、言葉と体罰二つのDV。《《ドメスティック・バイオレンス》》を受けて心身共に傷つき病んでいた洋子も。今は、次世代の勇者候補らしく気丈、明るくなり。


「クスクス」と、実母、義母の事を年上の者。大人のように見詰めながら微笑を浮かべ言葉をかけるのだよ。


 そんな娘の様子。以前よりも明るく、たくましくなる洋子。実娘の容姿、様子を僕は凝視すれば。


 家の筆頭奥様であるエルには、感謝しきれないぐらい僕は恩に感じてしまうよと。僕が自身の脳裏で想えばね。


 家の筆頭奥様は瞬時に僕が思う。考える事はわかる。理解ができるから。



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