282/531
第53話 僕の決意! (8)
「一樹?」と。
翔子が僕に問いかけてくるから。
「ん? 何だ、翔子?」と。
僕が声を返せばね。
「あのさ、一樹、先程の話しなんだけれど」と。
翔子が、ニコニコ微笑みながら、また僕へと問いかけてくるから。
「翔子、先程の話しって、どっちの話しのことやぁ? 家の購入の件のことか? それとも仕事、商い。家の商売のことかぁ? どっちなんやぁ?」
僕は太々しい顔はしないよ。(笑)
先程二度と翔子、だけではないか?
僕の我儘、いい加減さについてきてくれる。生涯寄り添い鼓舞、尽してくれると言ってくれた。
エルや美紀も含めて、僕は二度と憤怒、憤慨。怒りをあらわにしながら罵声、怒声を吐かないと心に決めた! 誓ったのだ!
だから僕は翔子、奥様に対して笑みを、微笑みを浮かべながら、自身の首を傾げ問いかけたのだった。
◇◇◇




