第47話 DV・児童虐待 (4)
また、そんな洋子を庇う、美紀の事も殴る、蹴るの、暴力を加え、早くこのマンションから出ていけと急かしているらしいのだ。
まあ、そんな話しを美紀から僕は聞かされたので、ついついと憤怒、憤慨、気を荒くしてしまった僕なのだが。
やはりエルの言う通りで、僕が大きな声を出す度に洋子は、ビク! と、反応──怯えた顔と、自身の身体を震わせ始める。
だから僕は、自身の娘洋子を優しく見詰めながら、思い切った言葉、台詞をかけてみたのだ。
「よ、洋子……。ぼ、僕が洋子の本当のパパじゃけぇ。パパの膝の上にくるか?」と。
僕は洋子へと優しく、ゆるりとした口調で告げ。
自身の両手を開いてみたのだ。
「ママ?」
「……ん? 何、洋子?」
「あ、あの、洋子のパパだって言っている?」
「うん、そうだよ。洋子の目の前にいる男性が。洋子の本当のパパじゃけぇ。行ってみんさいぃ。洋子……。洋子の本当のパパは怖くないけぇ。行ってみんさいぃ」と。
美紀は洋子の背を押したのだ。
だから洋子は「うん」と、頷いて、僕の許、膝へときたのだった。
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