第46話 フムフム、まるほど? (2)
「そ、そうなんだね。知らなかった。知らなかったよ。ママ~。洋子。洋子は、別の世界へといけば。エルママが、お姫さま。お姫さまだと教えてくれたの。凄いと思わない。ママ?」と。
洋子ちゃんは、自身の真横に座る美紀へと、嬉しそうに問いかける。尋ねるのだ。
美紀の二の腕を自身の小さな、紅葉のような掌で掴み、引き、甘えるように問いかる。
そんな洋子ちゃんへと美紀は、母親らしく、大変に優しい目と顔、様子で微笑みかけながら。
「本当に凄いね。良かったね。洋子……。ママの洋子がお姫様だったなんて。ママは本当に嬉しい。鼻が高いけぇ」
と、告げれば。
「本当にママは嬉しい? 嬉しいの? 洋子が異世界のお姫さまだってことが。ママは嬉しいの?」
う~ん、何だか、僕の娘だと言っている。
言われている洋子ちゃんなのだが。
何だか、意味深と言うか?
何故こんなにも美紀に、自分自身の事を可愛いか? 自慢か? と、アピールするのだろうか?
僕はこんな事を思いながら二人。
美紀と洋子ちゃんの様子を窺うのだった。
◇◇◇




