第46話 フムフム、まるほど? (1)
「フムフムなるほど、なるほどなんだ。そうかぁ? それは知らなかった? エルさんは異世界の女性、精霊様なんだ。それは知らなった? そして一君が異世界の魔王様なんだね……」
「へぇ~。一樹が魔王かぁ!」
「家の子が、異世界の魔王だとは、私も分からんし。知らんかったわぁ~。ねぇ、お父さん?」
「うん、そうじゃのぅ。儂も知らんかったわぁ。それに、儂の孫が、魔族のお姫様か……。儂は、これが一番驚いちょぅる」
「そうじゃねぇ。私もびっくりじゃわぁ。家の孫娘がお姫様なんて予想もつかんかったけぇ」と。
家のお袋と親父。
そして美紀の奴が首肯、頷きながら言葉を漏らせば。
「洋子は異世界のお姫さまなの?」と。
僕の娘だと言われている洋子ちゃんが可愛く、自身の首を傾げながら問いかけてきたのだ。
だからエルが自身の口を開き。
「そうよ。洋子ちゃんは、私の産まれ育った世界へといけば、亜人族のお姫様……。そして私が産まれ育った人種の国に来ても。家は代々王家の為に勇者を輩出してきた名門の伯爵家だから。伯爵令嬢。お姫様とも余り変わらない立場の人になるの」と。
エルが満身の笑みを浮かべながら、洋子ちゃんに説明をすれば。




