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僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道


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第33話 元カノとの出逢い(2)

 この世界、異世界日本には、一樹と義父、義母……。



 そして、未だエル自身が会っていない、夫一樹の親族達以外は、自分自身の事を知る者達などいない筈なのに。


 異世界人、エルフな自分自身の事を気楽に、気さくに、名を呼ぶ者は誰だろうとエルは思いながら。


 今は魔法で他人から見えないようにしている、自身の主が大好き、いつも甘噛みしてくる大きな笹見を『ルー! ルー!』、『ピクピク』と、動かし、エルは声が聞こえた方角を見極め、視線を変えてみれば。


 未だ若い人種の女性が、小さな女の子の手を握った状態で、手を振る様子が、エルの持つ碧眼の瞳に映るから誰だろう? と。


 彼女は注意深く見て観察をすれば、小さな女の子手を引き、手を振る女性は、エルの夫である健太の《《元カノ美紀》》の容姿だから。


(えっ! 嘘ぉっ!)と。


 彼女は思うのだ、だけでない。


(一体一樹の元カノが、私に何の用があるのだろうか?)と。


 エルは怪訝な表情をしながら思うのだ。


 だからエルは、


(何か面倒な事に巻き込まれそうだから……と、言うか? 先程も一樹の女性関係で夫婦喧嘩になったばかりだから。彼女も一樹の彼女だった筈だから立ち話をしたくないなぁ)


 と、脳裏で呟けば。


(ようし! 気づかぬ振りをして、この場から慌てて立ち去り、一樹の里、実家へと退散しようか?)と。


 今度は思い逃げようと試みるのだが。


(ああ、そう言えば、あの! お母様と仲が良かったわよねぇ)と。


 エルは思えば。


(致し方がないか)と。


 脳裏で呟き、諦めて、美紀へと手を振り返すのだ。


「どうしたの、美紀さんと?」


 エルは声を大にして叫びながら。


 すると美紀は、


「エルさんこそ、何でこんな所に一人でいるの?」


 と、首を傾げながら、声を大にして叫んでくるのだ。


 ……だけでない。


 美紀は小さな女の子の手を引き、慌てて道路を横断してきたのだ。


 エルにニコニコと微笑みかけながらねぇ。



 ◇◇◇


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