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僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道


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第25話 も、もしかして? (2)

 そう。今にも泣き出しそうな様子、声色で説明をしてくる。


 しかし、その内容の中には、彼氏だった。


 と、言うか?


 この時点で。翔子の奴から言わせてみれば、僕とは離別。別れた事にはなってはいないのだ。


 だから彼女は、彼氏の僕が直ぐに、自分に対して、常日頃から荒々しい態度。様子をしては直ぐに憤怒、怒りをあらわにしては怒声、罵声を吐き、放つ。


【DV男】ドメスティック・バイオレンス男……。



 まさに魔王の如き振る舞いを平然とおこなう最低の男だから恐ろしい。


 そう。翔子は、僕に対して畏怖、恐れ慄き、本当の事。彼女のお腹にもしかすると、僕の子供が出来たかもしれない。


 エルと同じ事、現象が起きた可能性があると告げる事が、僕が直ぐに怒る。呆れた声音で、嘆くよう。


 ……だけではないか。


 翔子の事を大変に面倒な女性……。



 気だるい女性なのだと言った目で見るらしい。


 僕自身は、そんなつもりはないのだけれど。


 翔子の奴は、こんな言葉を告げてくるのだ。


 僕が彼女にこんな言葉を呟けば。


「……それでものぅ、翔子。ちゃんと電話をして連絡をしてこんにゃぁ、俺もわからんじゃ、ろうにぃ……。いきなり……。そう、久し振りに逢ってでぇ、お腹に子が出来たかも知れんと、翔子。お前に告げられても俺は、『はぁ~。なんやぁ。それ~?』としか、言葉が漏れてきやせんけぇ」と。


 やはり僕は、呆れ声音で翔子に嘆いた。呟いてしまったのだ。


「ほら、みてみんさいやぁ、一樹は。直ぐに怒るじゃ、ん。私の事を……。今だって私の事を、大変に面倒な女だって思っているじゃんかぁ。一樹は……。だから私は一樹に何度もする事。交わる事が嫌だって言って断ってきたんじゃかぁ……」と。


 翔子の奴は、自身の瞳を潤ませながら、僕へと不満を漏らしてきたのだ。


 それも嘆くようにね。


 そんな様子の翔子に対して僕も、罪悪感を募らせてしまい。


 僕自身も、彼女の顔が真面に見られない。


 だから俯きながら言葉を返したのだ。


「ああ、そうなんじゃ……」と、だけ。


 僕は取り敢えず、これ以上の言葉を翔子に対して。


 そう。優しい言葉、台詞を、恋愛ドラマ、物語、小説の中の主人公になり。


 ヒロインに対して優しい言葉、台詞をかける。告げる事は出来なかったのだ。


 僕は翔子に対して、言い訳する事も出来ない。


 本当に情けない男……。


 そんな僕に翔子は。


「……私思よったもん。一樹は、年上の私のお腹の中に子供が出来たら絶対に嫌がる。嫌がるけぇと、思っていたもん。だから交わるのは嫌だったし。いつもちゃんとしてよね。と、私言っていた筈なのに……」と。


 翔子の奴は、自身の感情が高ぶった為か?


 いよいよ、自身の頬を濡らし始める。


 また濡らし始めながら、僕へと不満を漏らしてくる。


 だから僕は、翔子に対して優しい言葉と台詞をかけてやる。


 やりたい思いはある。


 そう。このまま、自身の頬を濡らす翔子の事を抱き締め、労り。励ましたい。


『俺がいる。いるから。翔子大丈夫だ! 心配をするな!』と。


 僕は告げたい衝動にも駆られている事は間違いないのだ。


 しかしだ。しかしなのだ。


 エルはもう既に、僕達二人の愛の結晶……。



 交わって出来た魂を。


 一度他界をした夫の僕を救う為の対価として、自身の分身を一人犠牲にしているのだ。


 だから僕はエルに別れてくれと告げる事もできないし。


 翔子に別れてくれと再度告げ。


 お腹に子がいるなら降ろしてくれ。悪いのだが。と、告げる事もできないから。


 僕自身は、本当に心から落ち込み、悩むのだった。



 ◇◇◇


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