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僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道


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第24話 えっ? 彼女?(1)

「あっ! お兄さん。きたんじゃねぇ?」


 僕を呼ぶ、若い女性の声が。だから僕は、声がした方へと身体の向きを変える。と、いうか。振り返ったのだ。


 でっ、振り返った僕の両目、瞳に映る女性(ひと)の姿を凝視して、僕の口から漏れた言葉と台詞は。


「……えっ? い、いや。あっ、はい。そうです。そうですね……」と。


 彼女を凝視しながら。しどろもどろと、言葉に詰まった台詞ぐらいしか、出す。漏らすことしかできない。朝の僕だったのだ。と、説明をしたところで。今日も僕達夫婦は、違うお店──。


 広島市内にあるスーパーマーケットの店先。店頭でいつも通りの、販売の為の、店の仕度を。出店先のスーパーマーケットの店頭に、自身の元仕事のパートナー、相棒だったマツダのボンゴエアロカスタム仕様を横付けにした状態で。今の僕の仕事のパートナーである妻のエルと夫婦仲良く。ボンゴから商品を降ろし。降ろし終えて。駐車場へと移動──。


 僕が車の移動から戻り。僕達夫婦は鼻歌交じりで仲良く、お店の準備を始め。また終えるのだが。以前の僕は、一人でお店の身支度、準備をしていた。終わらしていた。


 まあ、一人者だから当たり前──。


 でも、今は、皆さんも知っての通りで、我が家の元畑違いの職業をしていた。元勇者で、魔王討伐軍の将軍さま、伯爵家の一人娘、令嬢さまであり。エルフな宇宙人の奥さまが、僕のパートナーとして寄り添ってくれるから。出店用のお店の準備もアッと言う間に終わると言えば大袈裟かも知れないけれど。家の奥さまは、体育会系だから本当に身支度。店出しが終わるのが早く。以前と比べて時間が短縮できるようになったので、本当にありがたいとことだと、僕は思っているので。いつもお店の準備が終われば。


「エルが僕のお嫁さんになってくれたから本当に助かるよ」と。


 エルにお礼を告げ。その後は?


「何処か痛いところはない? ないかい。エル? 身体の方は大丈夫?」


 僕は元勇者。戦士には思えないほど華奢な身体をした家の奥さまの身体を労うのだ。


「……ん? 大丈夫だよ。一樹。何処も痛い所は無いから大丈夫。心配しないで」しないでと。


 家の奥さまが天女さまの笑みを。微笑みをくれるから。



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