第21話 エルフな勇者さまは、クリスマスの飾りの艶やかさに驚愕!(18)
僕の【奥さ〇は魔王使い】化している奥さまは、ある店と、言っても某車メーカーのショーウインドーの中を指さしながら。
「一樹! 一樹! あれだよ。あれぇ~?」と。
Nコロの社内で叫ぶから。
「……ん? エルは車が欲しいの?」と、尋ね。
「でも、エルは車の免許持っていないから。車を運転したら交通違反で逮捕。捕まり。罰則されてしまうよ」と。
僕は、自身の顔色を変えながら無免のエルは自動車を運転すれば大変なことになると告げ、説明をしたのだ。
家の【奥さ〇は魔王使い】化している奥さまは、別に車。自動車が欲しい。買ってくれ。購入をして欲しいと、夫の僕にせがみ、嘆願、乞うてきている訳でもないのに。
だからエルは直ぐに、「はぁ~、一樹、何を訳解らない事を言っているの?」と、怪訝な表情をしながら不満を漏らしてきたのだ。
「えっ? 違うの、エル? このショーウインドーに展示されている軽自動車を、自分自身が運転をするから。僕に購入して欲しいと嘆願をしている訳じゃないの?」と。
僕は自身の首を傾げながら言葉を返したのだ。
だって僕が、ハザードランプを点滅した状態で停止──。
(これでよし!)と、思いながら。
車屋さんのショーウインドー越しから店内──中を覗き確認をしても目ぼしい物は、新車のミラのXXぐらいだから。エルがこの当時各軽四メーカーが競うように新車を出しては販売していた。容姿のデザインの方も大変に格好の良いターボつきの高出力の上に、僕達夫婦が只今乗車しているホンダN360とは違い。パワーがいる。パワーいるウインドウ』ではなくて、『パワーウインドウ』が標準装備をされた豪華な室内を持ち。大変にスピードが出る。早い軽四自動車を購入して欲しいと嘆願をしているものばかり思っていた。
でも、家の【奥さ〇は魔王使い】化している奥さま、どうやら僕が指さす。指摘をした物とは違うようで、自身の頭を振りながら。
「違う。違う。自動車じゃないよ。一樹」と。




