第19話 エルフな勇者さまは、鋼の乗り物を見て驚きます! (18)
「「「えぇ、えええっ! 嘘ぉおおおっ!」」」と。
また、家の近所の奥さま達。若い奥さまから御歳をめされた奥さまに至るまで、自身の目を大きく開け。開けながら驚愕、絶叫だよ。未ださ、家の両親すらエルのことを電話で事前に話しをしてから。実家に案内、連れてきた訳でもないし。僕のエルフな奥さまは、大変に可愛らしい。大きな笹耳さえなければ、本当に外国、ヨーロッパ。北欧の美しい女性、少女に見えるから。この場にいる奥さま達と家のお袋は驚愕をしたみたいだ。
だって家のお袋は、近所の奥さま達と絶叫を吐き。終えればね。
「お、お父さん~! か、一樹がぁ~! 家の一樹が外人さんと~。外人さんと結婚をしたんだってぇ~!」と。
声を大にして叫びながら家。家の玄関をガラガラと開け。開けながら。家の中へと慌てて飛び込んでいったのだ。
だから僕は、そんなお袋の様子を見ながら。
「アッ、ハハハ~」と作り笑い。と、いうか「仕方がないひとだね……」と、苦笑を漏らし呟く。
でっ、呟き終えれば今度は?
「エルごめんね。騒がしい家でさぁ」と。
自身の妃。じゃなく。妻のエルへと謝罪をした。
「うぅん。別にいいよ。一樹」と。
エルは自身の頭を軽く振りながら気にしなくてもいいよと、告げてくれたのだ。
そんな僕とエルの様子を見ている奥さま達の中から急に声が。
「一樹先輩、結婚されたんですか?」と。
若い女性と言うか? 未だ二十歳になっていない後輩の美紀。実家の近所の若奥さま。元ヤンキーの姉ちゃんだった美紀が問いかけてきたから。
「えっ? あっ、う、うん。け、結婚をした。したけど。み、美紀。ど、どうかしたのか?」




