表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

125/531

第17話 男の威厳って奴?(1)

〈ポン!〉


〈ポン! ポン!〉


〈ポンポンポン……〉と。


 力のない音。打撃と打つ音しか聞こえてこない。


 妻に、エルに、馬乗りをされている僕の両腕から抗う音はね。


 それにくらべて、僕に馬乗り状態で、跨いで乗る。乗っかって、駄馬に騎乗をしている妻のエルはと言うと。


〈パチン!〉


〈パチン! パチン!〉


〈パチパチ! パチ!〉と。


 心地良い音、ではないよね? 


 僕は妻に! エルに! 己の顔、両頬をリズム良く。小刻みに平手打ちをされる。されて喰らっている。無様な駄馬の状態だから。何とも情けないやら。悔しいやらで、己の両目、目尻に熱い物が込みあがってきそう。と、いうか? きている状態なのだ。


 そう、今の僕の心境は、『父ちゃん、悔しくて、涙がでそう』、『もれそうだ』、『もれちゃった』状態に陥っているのだ。


 だから僕は男泣き、「うっ、ううう……」と、嗚咽を漏らしながら。妻のエルへと抵抗を試みている。


 まるで凌辱行為を受けている。少女や女性のようにね。


 何だか、そんな立場になった女性達の気持ちが、今の僕にはわかる。理解ができる気がするよ。妻に馬乗り状態で頬を幾度、繰り返し平手打ちをされている僕にはね。




いくら僕自身が、己の腹部の下に、漢として! オスとしての証! 大事な物! 聖剣を携えていようとも元勇者……。


自分の星に帰る。UFOで帰還をすれば、その星、世界の一の英雄! 武力と知力、力を持つ妻……。


僕のエルには、僕が男! 漢! オス! であろうとも敵わないのか? と、いうよりも。全然僕は妻に敵わない。敵わないようなのだ。


だから今後も……。


そう、僕とエルとの夫婦での生活、余生も。今後は、家の大黒柱、主の座を全部、元勇者の妻、エルに差し出して僕は、妻の性奴隷、おもちゃとして生きる。生きるしかないのだろうか? と、愚痴や不満、嘆いている場合ではないのだ。ないのだよ。


僕とエルとの今後の仲慎ましい夫婦としての未来は、もう既に終焉……。終わりを告げかけていることを、僕は忘れていた。いたよ。僕の妻、エルが、二人の愛の結晶である。新たな魂を追い。自らの命を絶つ! 絶つのだと! 狂乱をしているから僕は妻を、エルを、取り押さえ、気を落ち着かせ、和らげようとするために何故か? 必死で抵抗、抗っている状態だった。だったのだから。


僕はここで、己の決意を諦め、抗い。抵抗をする行為をやめる。止める訳にはいかない。何としても、狂乱、錯乱をしている妻を止める! 止めるのだ! 己の命が絶えようともね……。と、言う訳にはいかない。いかないよね。僕自身がさ? 


だってさ、僕がまた他界、天国、黄泉平良坂へと向かえば、僕の元勇者な妻が、蘇生魔法を使用して。僕をあの世から連れ戻すイコール。また僕達の【愛の結晶】が消えて亡くなることになるから。

エルではないが? 僕自身も辛い。辛くなるので、何とか己の命を守りつつ、妻に! エルに! 対して抗う。抵抗を試みることにする。と、いっても?


僕の力と勢いも無い【ロボ〇ンパンチ】では、妻の暴挙を止めることは出来ない。出来ないでいるから。

『ハァ~』と、溜息が漏れそうなのと。僕自身が悔しくて、悔しくて、「うっ、ううう……」と、涙が嗚咽が止まらない。


まあ、そんな僕にエルはね?


「一樹~! いい加減にしなさいよ! あなたぁあああっ! あんたはぁあああっ!」と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ