#1
【作者より】
お待たせしました。
本日より新章開始です。
†
case4
16歳女性。
あと少しで高校2年生に進級する。
「ネットいじめ」で悩んでいる。
私はとある高校に通っている女子高校生。
学年は1年生だけど、今は春休みに入ったからもうすぐ2年生になろうとしている。
これから私が話すことはつい最近の話である。
私は一応スマートフォンを持っているけど、電話やメール、カメラ、調べものをするためのブラウザという必要最低限の機能があれば大丈夫かなと感じていた。
しかし、私の周りはほとんどTwitterなどのSNSをやっているけど、私はあまり乗り気じゃない。
だって、私が「やってない」と言っただけで変な目で見てくるんだもん。
「ねえねえ」
「何?」
「このアプリ、やってる?」
「やってないけど……」
「これ、楽しいからちょっとだけでもいいから、考えてみて!」
「うん」
それがいつもの会話パターン。
私は興味がなかったら本当に興味を示さないからなぁ……。
それだから、私のスルースキルがどんどん上がっていくような気がする。
†
その日の授業が終わり、家に着いた時のことだった。
私はたまたま時間があったので、スマートフォンで自分の名前を検索してみる。
「エゴサ」。
確か正式名称は「エゴサーチ」だっけ?
間違えていたら、申し訳ない。
「え、何コレ!?」
ネット上に映し出されたのは私のことがズラズラと書かれていたのだ。
「わ、私は何も悪いことをしたりした覚えはないんだけどなぁ……」
私の部屋の本棚に置いてあるクマのぬいぐるみがいつの間にか私の目の前にきていた。
おまけに「何してるの?」と少年の声で話しかけてきたし……。
「ねぇねぇ。君は「ネットいじめ」という言葉を知っているかい?」
「し、知らないけど……」
「ネットいじめ」という言葉どころか、なんでクマのぬいぐるみが突然私に話しかけてくるのかが一番の謎だった。
2018/03/31 本投稿




