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第二十六話


「一体、何が起きてるのかしらぁ?」


 姉さんも、僕と同じように困惑していた。

 伏見和佑が犯人の可能性は相当高いというのに、ぬぐい切れない違和感。そして、いきなり発生した結界。


「この結界は魔術的なものです。伏見和佑が魔術を行使出来ないという推論が正しければ、第三者の介入というところでしょう」

「あの焦りよう……『人の死』を意識した目よねぇ、試合の時なんかとは比べ物にならないような『殺気』よ~」

「何はともあれ、起因を破壊するのが最優先でしょう。姉さん、急ぎましょう」


 姉さんと意見が合致する。

 すると、近くの建物で何かが崩れる音がした。和佑が入っていった教室棟だ。

 中で何が起きているかは分からない。だが、賢者会の一員としてまずは指示を出すのが最優先だろう。


「あちらは伏見和佑に任せましょう。まずは状況確認を」

「そうね……空間転移の結晶を使うわよぉ」


 まずは、学院長と教職員に状況を伝えるのが最優先と判断した姉さんに従い、結晶を使用し、学院長室前に転移した。

 急いで扉を開けると、そこには誰もいなかった。


「職員室にも誰もいないわねぇ」


 分かれて教職員室前に転移した姉さんが駆けつける。

 職員棟には、人っ子一人いないというのだ。


「一体何が起こって……あれは!」


 窓を覗いた姉さんが目にした方向には、地面にぐったりと倒れる生徒。

 それも一人だけではなく、何人も。

 立っている生徒は今にも倒れそうだ。

 急いで教員棟から飛び出た姉さんは、生徒の一人を抱え上げる。


「これはぁ……魔素の枯渇というところかしらぁ……」


 やはり、伏見和佑の言うことは正しかったようだ。この結界は、魔素を吸い上げている。それも、校内にいる全校生徒を対象に。


「出雲副会長!」


 走って姉さんのところへやってきたのは、セミロングの女生徒。

 その名は、比巻(ころまき) 牧瀬(まきせ)。学内序列十二位の実力者にして、風紀委員長を務めている。

 彼女が倒れていないのは、本人の保持魔素が多いからであろう。


「賢者会は会長を除き、全員の安否が確認できました。」

「会長は、天地がひっくり返っても無事でしょう。皆はどのように?」

「クリスとイリス、未納先輩、パクチーさんが避難指示に当たっています」

「牧瀬ちゃん~、状況把握は出来ていますかぁ?」

「私の推測では、結界が魔素を吸い上げています。急激な魔素の減少により、倒れる生徒が後を絶たず……」

「この調子だと、私たちも危ないわねぇ……牧瀬ちゃんと悠麻は救助要請を――――――」


 急に会話を止める姉さん。

 比巻も、なぜとめたのか理由に気づいていた。

 それは、目の前に現れた物体。

 人型でありながら、動きは機械的。しかし、皮膚などは人のものだ。

 生物とも機械とも言えないソレは、名称としては『ホムンクルス』が正しいだろう。


「ホムンクルス!? こんなところになぜッ!」

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