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第二十二話

「――――止まりなさい~、あなた方に用がありますぅ」


 腕を絡ませ、俺を引っ張っていくシェンメイの前に立ちはだかったのは、二人組。


「貴方……確か副生徒会長ですネ」


 一人は、胸も背も大きい。入学日に出会った出雲家長女、出雲 志麻さんだ。 

 そして、もう片方は見たことがない。服装は学ランを着て、校帽を被っているから男子のはずだが、その容姿はとても美麗だ。

 どことなく、雰囲気が志麻さんに似ているが……


「姉さん……あまり乱暴はなさらないように」

「いいのよ悠麻(ゆうま)ぁ、彼には容疑がかかっているのだからぁ」

「容疑? 俺が何かしたっていうことか?」

「とぼけないでいただきたいですねぇ」


 どうやら、向こうは完全に俺のことを犯人だと決めつけているようだ。 

 シェンメイは全く何のことか分かっていないようだ。


「物証が出ました、これで伏見和佑の嫌疑は濃厚なものになりました」


 おそらく志麻さんの弟と思われる悠麻と呼ばれた人物が、右手を宙にかざす。

 すると、掌の上の空間がぼやけ始め、黒い穴のようなものが生まれる。

 そして、その中から弾丸と一丁の狙撃銃が現れる。


「それは……まさか」

「先日発覚した失踪者の失踪現場とされる場所に放置されていました」

「弾丸なんて使う人物は貴方くらいしかいませんねぇ。この狙撃銃は、裏市場で取引されているものだと調べがつきましたぁ」


 あれは、リックが話していた狙撃銃で間違いないだろう。まさか、犯人が落としたというわけがあるまい。だが、二人は確実に俺をクロと決めかけている。


「ま、待て! いくらなんでも、横暴すぎる!」

「それは独房で聞きますぅ。悠麻、連行しちゃってください~」

「了解、さ、こちらへ」


 昨日にでもシェンメイと出会えていたら、狙撃銃の回収も出来たかもしれないが……一歩出遅れた。

 何のために放置したのか、それは不明だ。だが、あの魔弾と生徒失踪事件は繋がりがあるということは、これで確実になっただろう。

 もし、IMROが暗中飛躍しているのであればこれは由々しき事態だ。

 生徒に、人命に何かあればただでは済まない。世界の魔術を管理する国際機関が、そんな状況を作り出す必要はあるのだろうか。


 だがそれよりも、こちらの状況は悪い方向に動いている。向こうは、俺を拘束する気のようだ。

 どうにかして逃げ出さなければ――――


「待つネ! 和佑は犯人じゃないデスヨ!」

「シェンメイ……」


 そうだ、シェンメイには事の詳細を全て話している。だが、それは俺の素性あってこそ通じる話であって、隠せばただ単に何かを探っている不審者だ。


「あなた方の関係性はわかりませんがぁ、なぜそう言い切れるのですかぁ?」

「それは……和佑は……」

「シェンメイ、俺は大丈夫だから下がってるんだ」

「でも和佑が……」


 シェンメイの気持ちはありがたいが、駄目だ。ここで素性を知られれば、逆に疑われる可能性も出る。

 俺の無罪なのは、時間が証明するはずだ。もし、無差別事件なら俺が逮捕されたとしても被害者は現れる。

 シェンメイが悔しそうにうつむくのが見て取れる。


「歯切れが悪いですね~、これ以上は学内法廷にお任せいたしますぅ」

「それでは、連行いたします。さ、腕をこちらに」


 手錠を掛けられる。魔術を抑える魔術をかけているようだ。シェンメイには、目で捜査を続けてもらうように訴えた。きっと、彼女は俺の無実を証明するためにも捜査を続けてくれるだろう。

 俺は、学院の休日にひっそりと学院の独房へ突っ込まれることとなった。


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モチベがめっちゃあがります。

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