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隠蔽  作者: 山本正純
終章
43/48

返却

 それから一ヶ月後事件の処理が終わった狩野はジョニーに証拠品を返しに行った。呼び鈴を鳴らすとジョニーが姿を現せた。

「神奈川県警の狩野です。あの事件の証拠品を返却しにきました」

 彼はそう言うとカメラを取り出した。ジョニーは軽い会釈をする。

「態々すまないね」

 カメラを渡して狩野は質問をする。

「一つだけ聞きたいことがあります・・」

 一週間前狩野は渋谷が自殺した事件の調書を読んだ。そこであることに気がついた。渋谷以外の足跡が二つ検出されたことだ。自殺幇助の可能性があると上層部に話したが、すでに自殺で処理した後だった。彼は独自に再捜査をしているのだ。

 「あなたは何者ですか。ただの一般人ではないですよね」

的を射た質問にジョニーは驚く。

「根拠はあるのか」

「通り魔事件の写真と動画です。あれは一般人が撮影したレベルのものではなかった」

 ジョニーは笑った。

「知らない方がいいこともある。もう用はないだろう。帰ってくれないか」

 狩野はジョニーが強敵だと思った。そしていつか正体を暴くことを決意した。それが渋谷の遺族のためになると信じて。


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