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隠蔽  作者: 山本正純
第四章
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真実 4

 愛澤は推理を続けた。

「警察に所持品を調べられたら殺人未遂になってしまうとあなたは考えた。そこで病室を抜け出して彼女を殺した。三年前あなたはなぜ林さんを殺したのですか」

 渋谷は淡々と答えた。

「小遣い稼ぎのつもりで麻薬の売買をしたことを彼に知られてしまった。このままでは逮捕されてしまうと思い、彼を尾行して殺す機会を伺ったさ。そこで偶然下川がナイフを片手に暴れていた。林は下川を説得した。その隙を付きどさくさに紛れて刺し殺してやったのさ。後はあなたの推理通り」

 彼女の供述を聞き鈴木は我を忘れた。鞄からナイフを取り出して渋谷に襲いかかる。

「やっぱり彼は人を殺していなかった。これで復讐をしてやる」

 ナイフが渋谷の腹部を刺そうとした。その時愛澤が中に割って入り阻止をした。愛澤は激怒する。

「いいかげんにしなさい。もう復讐は終わったはずだ。渋谷が再び殺人をした時点で。彼女の供述で下川の殺人罪が冤罪だと証明されたとしてあなたが殺人を犯してしまっては意味がない。それでは下川さんは喜ばない」

 鈴木はナイフを床に落とす。そして泣き崩れた。愛澤は最後に一言述べる。

「あとはあなたたちで決めなさい」


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