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隠蔽  作者: 山本正純
第三章
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二人 前編

 夜の街を愛澤は散歩した。まず行ったのは第一の事件現場となったファミリーレストランだ。人通りは意外に少なかったが、明るかった。

「これなら刺すことも容易か。昼間の銀行と大差ない」


 しばらく歩きながら真相を推理したが、まだ分からないことだらけだなと思った。すると交差点の前で

鈴木光子と佐久間翔が手をつないでいる姿が見えた。指にはおそろいの指輪がはめ込んであった。その後ろを刑事らしい男達が尾行していた。

「あの二人」

 すると愛澤の携帯が鳴った。交差点の中で鳴ったので急いで渡ってから電話に出た。相手は相変わらず変声器を使って正体を隠すウリエルだ。

『もう真相が分かったか』

 愛澤はぶっきらぼうに答える。

「まだ途中です」

『そうか。まだ僕の正体が分からないか』

 そっちかと思った。これは俗に言うちょっかいという物だろう。

「事件の話ではなかったのですか」

『関係無い事件の話をすると思う』

 ウリエルにとってこの事件は解決した事件ということになっている。関係のない事件というセリフは正しいだろう。

「もう切ってもいいですか」

『残念だな。偶然交差点ですれ違ったから運命だと思ったのに』

 この発言に愛澤はあたりを見回す。


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