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隠蔽  作者: 山本正純
第三章
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論争 後編

 愛澤は激しく対立する。

「完全に容疑者から外れたということではありません。あのアリバイが崩れた場合はどうしますか」

「捨て駒ですね。上司の口封じでしょう」

「その上司を殺せば組織が崩壊します。だからこのゲームを始めたのではないのですか」

「確かにそうだが、そうなった場合は圧力をかければいいだけの話」

 通り雨は激しく降る。雨水で乾いた正義を潤すように。

「また隠蔽ですか。我々の組織は隠蔽を許さない組織ではないのですか。その我々が隠蔽してどうするのですか」

「あのお方の決めたことです。これがあのお方の出した結論です」

「分かりました。捜査を続けます。あの日陰隠蔽を許さないと決めましたから」

この論争は私の負けだ。喜田はこう思った。そして喜田は提案をする。

「そこまで言うなら延長戦でもしますか。あのお方にとって有益な結論を出した方が勝ちというルールでどうでしょう」

 愛澤は聞き返す。

「対戦相手は誰でしょう」

「ウリエル」

 予想通りの答えに愛澤は驚かない。

「相手にとって不足なしです。では私が勝ったら一つだけ命令します。これでどうでしょう。」

「分かった。ではゲームスタート。と言いたいところだが、ウリエルの許可を受ける必要がある。勝手にプレイヤーに任命したのだから」


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