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隠蔽  作者: 山本正純
第三章
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論争 前編

 東都公園の中央広場の近くで喜田が鳩の餌をやっていた。愛澤は後ろから声を掛ける。

「アズラエル。それとも喜田と呼んだほうがよかったかな」

 喜田は振り返る。呼びかけたのが愛澤であることを確認した喜田は立ちあがった。

「喜田でいい。それで話とはなにかな」

「ゲームの話です」

「あのゲームの結果に不満でもあった。でもね。あの結果はあなたが決めたことでしょう。不正をすればあなたの勝ちだった。この結果は変わらない」

 愛澤は近くに落ちていた木の枝を折った。

「それは問題ではありません。問題はこの事件は終わっていないということです」

「終わっていない。この事件は終わりましたよ。我々の目的は板利明の無実を証明することで、この目的は達成されました。あとは警察に任せなさい。これ以上の捜査は組織にとって利益にはならない」

 雲の色が黒くなり雨が降り出した。天気予報の降水確率50パーセント。二人は傘を持っていない。通り雨なんて降っていないように二人の論争は白熱する。


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