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隠蔽  作者: 山本正純
第二章
22/48

勝者

 ようやく怒りが鎮まったと思った。愛澤は報告の有無を聞く。

「それで何か分かりましたか」

 黒崎は報告を始める。

『板利明さんのアリバイが分かりました。第三の事件の起きた九時頃商店街を掃除していたと近隣住人十名が目撃しています』

 アリバイが成立した時点でこのゲームは決着する。突然のアリバイ成立に愛澤は驚く。

「分かりました。これは事件ですね。このゲームに勝ったらあのお方に会う事が出来るというルールです。それは三つ上の上司。つまりボスと面識があることを意味します」

『このただの通り魔事件が歴史になるということですか。まあ貴方がこのことをあたかも自分が調べましたと言う不正をしなければの話ですが』

 そして愛澤は笑う。

「分かっていませんね。僕は不正が嫌いだということを知っているでしょう」

『では信頼します。それが同盟というものですから』

 

 電話を切り、早速喜田にこのことを連絡した。もちろん黒崎が調べたということも教えて。

 今思えばこれが間違いだった。ここで隠蔽すれば本当のゲームは始まらなかった。しかし愛澤にはそれができない。愛澤の正義が許さないからだ。



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