表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/127

第89話 わんぱくサンド

 ※後書きにてご報告があります!

「――はい、皆次の集合時間までにお昼ご飯も済ませちゃってね? かいさ~ん!」

「っしゃ! ゲーセン行こうぜ!」

「こらこら! ……もう、先生の前で言うなんて……覚悟はできてるのかなぁ?」

「……じょ、冗談です!」

「……よしよし、くれぐれも……西洋美術館と科学博物館以外は行っちゃダメだからね?」


「…………君孝くん……どっちから……みる?」


 半ば放心状態になっていたため、いつの間にやら到着していて気が付けば、バスから降りていた。

 隣に立っている江里さんは西洋美術館と科学博物館の館内ガイドマップを広げ、目をキラキラさせている。

 それから僕の視界に入ったのは……両腕で抱えるように大量の飲み物を持って右往左往している半田くんの姿だった。


 ……なんであんなに飲み物? あれだと入場させてもらえないんじゃ?


「……えりさんは、どっちから見たいですか?」

「……ん~。科学博物館の屋上で……お弁当食べられるみたい……だから……」

「……それなら先に西洋美術館に、行きましょうか」

「……ん! ロココ美術……たのしみっ!」


 江里さんは爽やかな笑みを浮かべて僕の腕に手を絡ませ、引っ張るように歩き出した。

 腕に当たる柔らかい感触にまた意識が飛びかけたけど、科学博物館の深海展のことを考えて何とか乗り切った。


 ……もう、色々と気にするのはやめよう。

 今日はちゃんと楽しむんだ!



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 もうね結論から言うと――気にしないなんて全然無理でした!


 美術館で僕の印象に残ったことと言えば……柔らかさ。ただそれだけだった。

 形を変えて常に僕の腕にジャストフィットしてくるマシュマロ。……何がとは言わないけど。


 ――それで今は、


「…………」フーコーの振り子とシンクロして身体が左右に揺れている江里さん


 深海展を見終えて科学博物館の地下1階にあるフーコーの振り子展示の前にいる。

 この展示は地球が自転していることを証明するためのもので、振り子の長さはなんと19.5mもある。

 ちなみに錘の重量は49.6kgとかなり重い。


「……えりさん」

「……ん?」


 振り子と一緒にゆらゆらと揺れながら返事をする江里さん。

 多分レースゲームとかアクションゲームをやったら身体が動いちゃうんだろうなと思った。


「そろそろお昼ご飯に……しませんか?」

「……んっ! 今日のお弁当……わんぱくサンド!」


 僕の方に振り返ったのに、未だに右に左にと揺れていたので、とりあえず両肩を掴んで止めたら……なんでか江里さんが目を瞑った。


 いや、ただ揺れを止めただけだからね!? それとわんぱくサンドってなんだろう?


「……ん~……まだぁ?」目を瞑ったまま首を傾げる江里さん


 いや、催促されてもしませんから!?


「……むし……やだぁ……」目を瞑ったまま今度は悲しそうに顔を歪める江里さん


 あぁぁぁぁぁ!

 なんでこんなにかわいいのか!?


 ……ってそうじゃなくて!

 こんなに人いっぱいいるところでなんて無理です!


「ほほぅ~」

「……あれまぁ~」

「坊や、頑張れぇ~」

「初々しくてたまらんのぉ~」


 見れば周りには、振り子を見ているのかそれとも……僕らを見ているのか。

 微笑ましいものを見るような視線をこっちに向けているおじいちゃんおばあちゃんの団体様がいた。


「え、えりさん! 屋上でご飯食べるんですよね? 早く、行きましょう!」

「…………おあずけぇーっ!?」


 むず痒い視線に堪えられなくなった僕は江里さんの手を握って逃げるように階段を昇っていった……。


 ――えりさんがなんか変なことを叫んでいたけど、気のせいってことにしておこう。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「「ごちそうさまでした」」


 屋上はハーブガーデンになっていて僕らはその中のベンチに座ってお弁当を食べた。

 今日は江里さん曰く「ピクニックにピッタリ、わんぱくサンド」なるものだった。

 簡単に言うとすっごい具だくさんなサンドイッチで。

 タンドリーチキン、ゆで卵、キャベツ、トマト、タマネギ、チーズ……などなど、色んな具が入ったボリューミーなものだった。

 味は意外にも纏まっていて大きく口を開けてかぶりつくのが正式な作法らしく、普通のサンドイッチよりも美味しく、そして楽しく食べられた。


「……ん。君孝くん、動かないでね?」


 満腹からくる幸福感でボケーっとしていたら、江里さんの両手で顔を挟まれて横に向けさせられた。


 ……なっ、何するんですか!?


「……はい」


 とりあえず言われた通り動かないでいたら徐々に江里さんが近づいてきた。

 表情はどこか真剣そうでふざけている様子は微塵もない。

 ついでに目も瞑っていないので多分キ、キスをする訳じゃないんだと思う。


 そんなことを考えている間にも江里さんの顔は接近してきていて。

 零距離になったところで……、


「……んっ」


 ――僕の唇を江里さんが……ぺろりと舐めた。



 ンギィィィィィィィィ!?

~ファンアートのお礼~


 なっなななななんとぉぉぉぉぉぉ!

 この度、clome(絵描き人)様より江里さんのイラストをいただきました!<m(__)m>

 clome(絵描き人)様ピクシブ↓

 https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=64348287


 詳しくは私の活動報告にリンクを載せておりますので、よろしければ覗いてみてくださいね!


 うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 ありがとうございます!(全身全霊で土下座

 間接キスシーン最高です!

 今日はこの江里さんを肴にして晩酌します(笑


「……は、はずかしぃ…………けど…………く、クロムくん………… (ありがとっ♪)」(クロム様の耳元で囁く江里さん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9月30日双葉社様から発売です!
cool

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ