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僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

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第85話 富士山が凄く綺麗に……見える

 ……どうなったかいきなり結果から言わせてほしい。

 というか、今の江里さんを見てもらえばいいと思うので僕はあえて何も言わないことにする。


「……さ……3本、勝負!」


 ほんの一瞬だけ「この世の終わり!」みたいな表情を浮かべた江里さんが、慌てた様子で僕の膝から飛び起きて、半田くんに向き直った。

 正々堂々たる勝負の結果を認めたくないのか「まだ……1回……負けただけ……」と、何故か僕に向かって縋るような視線を投げて言ってくる江里さん。


 それ僕に言われてもどうしようもないんですが?


「確かに1本勝負とは決めていなかったな……いいだろう。3本先取した方が勝ちってことでどうだ?」

「……望む、ところ……!」


 勝者の余裕なのかそれとも半田くんのノリがいいだけなのか、快諾してからまたしても「俺はまた今回もグーを出すぞ」と高らかに宣言。

 それを受けた江里さんは「……私は……………………チョキ」かなり悩んでから、あえて負ける手を出すと公言した。


 ……ちなみにさっきの第1戦目は半田くんが宣言通りグーを。

 心理戦の裏をかこうとした江里さんがチョキを出して自滅。


 何となくだけど、今回も江里さんが自滅しそうな気がする。


「「じゃんけん――ぽん」」


 結果は――知ってた。


「…………私のチョキは……切れ味抜群……だから……」


 江里さんがやっぱり僕に向かって悲しそうな表情をしながら、チョキにした指をカニのように動かしていた。

 多分負け惜しみなんだと思うけど、かわいいだけだった。


 バルタ○星人のモノマネかな?


「なんだ? 口ほどにもないな」


 心なしか生き生きとした表情で挑発をする半田くん。

 こっちは多分普段の仕返しなんだと思う。


「……勝負は……これから」

「そうだな。よしそれなら俺は――最後もグーを出すぞ」


 半田くんは最後まで手を変えないと言った。

 はたして本当に最後も今まで通りグーを出すのか……それとも手を変えてくるのか。


「……私……グー」


 江里さんはあえてアイコになる手を選択。

 これは様子見をするつもりなのか……それとも負けるのを恐れて守りに入ってしまったのか。


「「じゃんけん――」」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「んじゃ、何か困ったことがあったら気軽に連絡しろよ?」

「……はい、わかりました」

「……おい待て。今の状況は俺の手には負えんから、電話を掛けようとするな」


 現在進行形で困り果てていたのですぐに電話をしようとしたら、半田くんに止められた。


 ひどい! 「何か困ったことがあったら気軽に連絡しろよ?」って言ったのは半田くんなのに……。

 それにだよ? そもそもこのジャンケン勝負は僕の意思とは無関係で行われたんだし、半田くんにも責任はあると思うんだけど!?


「……えりさん?」


 なんて心の中で愚痴をこぼしていたら半田くんが帰っていってしまったので、僕は……カーテンに隠れて外を眺めている江里さんに声を掛けた。


 ……結局江里さんのストレート負けだった。

 半田くんは最後にだけ手を変えてパーを。

 江里さんは宣言通りにグーを出した。

 よほど負けるのが嫌だったのか、今度は「……あっち向いて……ほい……なら負けない」と江里さんが言い出したので僕が「……えりさんの負け」と判定(ジャッジ)を下した。

 少しずつ下唇が前に出てきて半べそをかいたような表情になって、それから不意にカーテンを解いて――現在に至るという感じ。


「…………」


 返事は無かったけど、上がった片手が「こっちに来て」と手招きをしてきた。


 ……カーテンの中に入れってことかな?


 とりあえずカーテンの前まで移動してから確認を。


「カーテンの中に……入ればいいんですか?」

「……ん。“富士山が凄く綺麗に……見える”」


 ――僕は特に深く考えないでカーテンの裏にお邪魔した。

~レビューへのお礼~

 あがががががががが!(冷たいものを摂りすぎて腹痛に悶えるしきはら)

 なんと! 19件! レビュー19件!? あぁ^~お腹の中がぴょんぴょんしてるんじゃぁ^~(お腹が痛いだけ)

 いやこれもしやレビューの多さにビビリしきはらが出てるだけかもしれません(真顔

 YUNA様、レビューありがとうございます!

 思いっきりハンカチ飛んでいっとるやないかーい!?(笑

 ハンカチを準備した意味は果たしてあったのでしょうか……?(きっと無い



「……通勤、通学中…………そ、その……お暇な時に……読んでください(しゃい)っ! …………か、噛んでません! ……んっ! ……ハンカチで、押さえた……だけ (だもん)……」(何も持っていない手で口を押えた江里さん)

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cool

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