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僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

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第84話 半田くんリベンジなるか?(じゃんけん)

 ……瞼を開け、少し顔を傾けていた江里さんはどうやら通路側を警戒していたようだ。


「…………んっ」

「……相田?」


 半田くんの声が……姿が見える前。

 時間にして1秒にも満たない刹那。


 ふと僕の唇を覆っていた柔らかい感触がなくなったかと思いきや、一切の余韻を感じさせないような凛とした表情を湛えて、何事も無かったかのように窓の外に顔を向けた江里さん。


 切り替えの早さ。

 オンオフの明確さ。


 僕はそんな器用なことはできず、ぎこちない動作で半田くんに振り向くので精一杯だった。


「……おい、なんで口から魂が飛び出しかかってるんだ?」


 若干の驚きで眉だけをピクリと動かした半田くんが、僕の肩を軽く叩いてくる。

 正直僕自身どんな表情になっているかは分からなかったけど、どうやら昇天しかけているのは間違いなかったようだ。



「えっ……いや、えー……」

「てっきり江里とイチャついてるもんだと思って、皆が死なないよう巡回しに来た……」

「し、ししししてませんよ!? そんな――」

「――というのは冗談だ」


 半田くんは人の悪い笑みをニヤリと浮かべ「いいか? 俺らの前では絶対にやるなよ? ……絶対にだぞ?」腕を組み、仁王立ちでプレッシャーを掛けてきた。


 やらないよ!? 絶対にやらないよ!?

 そもそも普段だってそんな変なことはしてないと…………言い切れな――ッ!?


 半田くんがいる通路側を向いて話していたら、僕の膝の上にポフッと何かが乗ってきた。

 そのことに先に反応したのは初めからこっちを見ていた半田くんで。


「ンゴファァァ!?」


 よく分からない呻き声のような言葉を発して固まってしまった。

 僕もおそるおそる自分の膝の方へ顔を向けたら……江里さんとバッチリ目が合った。


 ……どうやら窓の外を見ていた体勢のまま、僕の方へと仰向けで倒れ込んできたようだった。

 僕の膝を枕にしようとしたのかは分からないけど丁度背中までしか膝上に乗っておらず、見上げるような形で僕を見てから半田くんに視線を向けた江里さん。

 そしておもむろに口を開いて……、


「――フリ……なの?」


 ゆったりとした動作で首を傾げている……いや江里さん!? それパッと見たらホラーだよ!? 半田くんが怖がってるよ!?


「………………相田、各々自由行動で何かあった時に連絡がつかないと不便だろ?」

「……は、はい」


 何度も瞬きをして大きく深呼吸を繰り返した半田くんは、「何も起きてないな」と言いたげな態度で僕に話し掛けてきた。……江里さんが僕の膝の上で何か言っていたのは、どうも聞かなかったことにするつもりのようだ。

 僕もそれに合わせて対応をしたんだけど、


「……無視……するの?」


 江里さんが何やら気持ち拗ねた様子でこちらを見ている。


 ……き、気まずい。それに何かを引き起こしそうな怖さがある。


「………………だから連絡先交換しておかないか?」

「わかり――」

「――じゃんけん!」


 反り返ったまま半田くんに対抗するように腕を組んで、もう一度「じゃんけんで……私に勝てたら!」と口にする江里さんだった。


 ……意味が分からない。


「その勝負……受けて立つ!」


 拳を握り、何故かやる気満々で承諾した半田くん。


 ……あの、ふたりとも意味が分からないんだけど? これ僕の連絡先交換の話しだよね?

 いつものことだけど、なんで僕の意思は尊重されないのか……。


「俺は……グーを出すぞ!」


 唐突に拳を突き上げて宣言した半田くん。

 それを受けてポーカーフェイスを崩さない江里さんも「……それなら、私は……パーを出します」と公言。

 どうやら戦いは既に始まっているらしい。

 ふたりの間で高度な駆け引きが行われ、何だか心理戦の様相を呈してきた。


 ……いやだから、僕の意思は!? ねぇ!? 僕の意思は無いんですかぁぁぁぁぁ!?


「「じゃんけん――」」


 ――そして各自精神統一を経て、戦いの火蓋は切って落とされた。


 だから僕の意思ぃぃぃぃぃぃ!?

 昨日は衝動が抑えられなくなって、リアルで国立科学博物館の特別展深海~2017~を見に行っておりました(ごめんなさい

 すみません猛烈に眠くて限界なので眠ります。

 推敲は半分コクコクしながらしました(してない

 レビューのお礼、感想返しは明日致します。お待たせして非常に申し訳ないです。


 それではおやすみなさい!

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cool

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