表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/127

第76話 煮込みハンバーグ味とか言わないで……(笑)

 僕の眼前には瞼を閉じて少し首を横に傾けた江里さんが……。


 あまりの出来事に頭が真っ白になって。

 何を考えていたのかすらすべて細切れになって消え去っていった。


 お、落ち着け! 冷静になれ!

 まずは現状の把握をしよう!


 至近距離というか、零距離に江里さんの顔があって。

 何故か目は瞑られていて。

 どうしてか顔が若干右に傾いてる。

 ……そして僕の唇は何かに覆われている。


 結論。

 こ、こここここれはキス!


 ってそろそろ息が苦しい!!


 実際には数秒なのかもしれないけど、僕の体感では間違いなく数分間こうしているような気がした。


「……んっ……………ドキドキ……した?」


 ゆっくりと瞼を開けた江里さんが“零距離のまま”そう口にした。


 ……あれ?


「……んむ(はい)!」


 ……あれれ?


 なんで江里さんは喋れるのに、僕の唇は覆われたままなのだろうか?

 え? どういうこと? 意味が分からない?


 それからスッと顔を離した江里さんんんんんっ!?


 見れば江里さんの口の前には指が2本。

 人差し指と中指が丁度唇を覆うように添えられている。


 あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?

 もしかして……キスじゃないぃぃぃぃぃぃぃ!?


「お仕置き、成功…………んっ」


 江里さんはイタズラが成功したと言いたげな無邪気な笑みを浮かべてから、指を裏返して自身の唇へと押し付けた。


 まっ!? 何してるの江里さん!?


「な、何してるんですか!?」

「……ん? 間接キス」


 指を離して心底不思議そうな顔をしてから首を傾げた江里さん。

 途中無意識なんだと思うけど唇を舌で軽く舐めた姿が、非常に色っぽく見えてしまった……。


 いやいやいや!

 そんな普通に返さないで!?

 間接キスですよ?

 誰が何と言おうとキスですよ!?

 ぼっちでコミュ障な僕にとってはキスなんですよ!? ……自分で言ってみてちょっと悲しくなってきた。


「……なんで?」(なんで間接キスしたんですか?)

「……ん? …………んっ!? …………ん゛~~~~~っ!?」


 急に何かに気が付いたようにソファーから跳ね起きて。

 モコモコのスリッパをペタペタと鳴らしながら小走りで今度は廊下の方へと消えていった江里さんだった。


 ……デジャヴかな?



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 その後江里さんは自室に籠って一切出てこなかった。

 江里さんのお母さんが交渉というか、説得をしたんだけどやっぱりダメで。

 帰ってきた江里さんのお母さんからは「……ごめんなさい。今はそっとしておいてあげて?」と言われた。


 ……どうしたんだろう江里さん。


 帰り際に江里さんの部屋の前に寄って、


「えりさん……今日はありがとうございました。ハンバーグ……凄い美味しかったです!」


 と伝えたけど、扉越しに「…… ()」相槌が返ってきただけだった。


 日は落ちてすっかり暗くなってしまって。

 僕も何だか元気がなくなってとぼとぼと夜道を歩いて帰った……。

 多分色々あった疲れが一気に出てきたんだと思う。



「ただいま」

「あらぁ~おかえり! 美奈ちゃん()楽しかった~?」


 僕の帰りを待ち構えていたのか、玄関の戸を開けたらすぐに母さんが飛んできた。

 今はちょっと気分じゃない。

 江里さんのことが気になって仕方ない。


「…………母さんには関係な――」


 そこでスラックスに入れていた僕のスマホから着信音が流れた。


 慌てて取り出して電源ボタンを押したら、“着信:江里美奈”と画面に表示されていた。


 え、江里さんからだ!!

 ……もしかして僕忘れ物でもしたっけ?


 心当たりは全くなかったけど、バーをスライドさせて応答した。


「……もしもし」

『……んっ! きみ……たかくん?』

「はい」

『……すき』

「……隙? 僕が?」(お仕置きする時、僕が隙だらけだったってことですか?)

『……んっ! ……スッキリした。……それだけ……伝えたかったの。……君孝くん……おやすみなさい』

「は、はい」


 ――そして訳が分からぬまま電話は切られてしまった。


 僕が隙だらけであったことをわざわざ電話で伝えてくる律儀な江里さん。

 なんだかおかしく思えて笑ってしまった。


 ……よかった。江里さんは普通に元気そうだった。


「……江里さんが作ってくれた、煮込みハンバーグ……凄い美味しかった……トロトロで――」


 不安が取り除かれた僕は、母さんへ煮込みハンバーグがいかに美味しかったかを自慢するように語った……。

~レビューへのお礼~

 Σ(゜Д゜)あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?(モニターに土下座しながら)

 13件目だとぉぉぉぉぉ!? どういうことなの一体……!?

 怖いよぉ~! 笹とパンダ率が高すぎてほんと怖い!(真顔

 守護様、そもそも笹食わないでくださいレビューありがとうございます!(笑

 守護様はもしや……パンダ? 半田くんと同族!?(笑


「なんだ、お前も笹食ってるのか? ……同志!」(謎の人物が守護様の手を熱く握りながら)



「……カレーに……お砂糖? ……ハチミツが……いいです! …………ど、どうぞっ!」(防護服姿の江里さんが、無防備の守護様にミツバチの巣をそっと手渡し)




 皆が煮込みハンバーグ味だ! と言うのでノーカウントにしました!(笑)

 ……嘘です!(笑)

 多分皆さんには初めからこうなるとバレていたような気もしますが……とりあえず今一度言っておきます。ふたりはまだ友達です(笑)

 しきはら大好き焦らしプレイしていますけど、そろそろ江里さんの想いが爆発寸前になってきたので進展させます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9月30日双葉社様から発売です!
cool

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ