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僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

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第58話 定番の行動(※カップルに限る……あれ?)

スキデス 完成。

「……そーくん……足広げて?」

「……は、はい」


 更に江里さんからの追加注文「ちょっぴり……後ろ、下がって?」にも答えて僕は何をするでもなく、そのまま椅子に座ったままでいた。

 正確に言うと、どうすればいいか分からなかっただけなんだけどね。


「…… (んっしょっ♪)

「えぇぇぇぇりさん!?」


 隣席から立ち上がった江里さんはそのまま横に移動してきて、僕が座っている席に腰を下ろした。

 僕が両足を開いているので座面は確かに1/3程空いていたけど……普通座らないでしょう!?

 なんで座ったの!? 狭いですよ!? それに僕の大事な部分が……ひぃぃぃぃ!! 拷問だよコレ!?


「……ん?」


 ちょっと「……ん?」じゃないですよ!? おかしいでしょ!? 明らかに今おかしなことが起こってるでしょ!?


 江里さんは前を向いたままいつも通りにちょこんと小首を傾げるだけだった。

 僕の目の前には首の動きに合わせてさらりと波打つように揺れる絹糸のような長い黒髪。

 ほんのりと漂う清潔感のある甘い香りはコンディショナーだろうか? それともトリートメントなんだろうか? とにかく鼻をくすぐるような香りにめまいがした。


「……なんで前……座るん、ですか?」

「……はずかしいから」


 現在進行形で恥ずかしくないんですか!? これは江里さん的には全然ありなんですか!?


「い、今は!?」

「……顔……見られてないから、大丈夫!」


 コクリと頷く江里さんに連動して揺れた髪からまた甘い匂いが拡散した。


 し、静まれ、沈まれ! 僕の中の男性ホルモン! ……もうこれ以上男性ホルモン受信しないでいいから!

 ……ってそんなことより、これじゃあ僕ご飯食べられないんですけど!?


「ご飯……食べられません!」

「……ん~~~…………これなら、たべれるっ!」


 少し悩んでから音にしたら、コテンといった感じで江里さんが僕の方に倒れかかってきた。

 何度か首を動かしてベストポジションを探り、やがて僕の肩辺りに後頭部を乗せて自信満々に意気込む江里さん。……もうね、色々と疲れてしまって反応できなかった。


 僕が無言で呆然としていたら何を勘違いしたのか江里さんがお弁当のふたを開けて……、


「……そ、そーくん!  (あっ……) (あ~んっ!)


 スウェーデンのフラッグピックが刺さった魚肉ソーセージで作られたパンダを僕の口の前へ。

 何故か僕は反射的に口を開けていて、気が付いたら江里さんの「あ~ん」を受け入れていた。


 江里さんの手料理という貴重さ。

 そのうえ、間違いなくおいしい。

 ……僕の深層心理は羞恥心よりも食い気を優先したようだ。本当に僕は花より団子だ。


「……きんぴらさんもっ!」パクッ

「……ごはんっ!」パクッ

「……ポテトのベーコン巻きっ!」パクッ

「……ごはんっ♪」パクッ

「……ほうれん草の卵とじ……自信作!」パクッ!!

「……ごはんっ♡」パクッ!?


 ……僕は親鳥に餌を与えられている雛鳥なのか!?


 ――そんなことを考えながらも、僕は出されるもの全てを味わいながら食べ進めていったのだった。

~レビューへのお礼~

 ありがたやぁぁぁぁぁぁ!!(両手をすり合わせながら)

 嬉しいことにな、なんと3件目のレビューが!

 狼猫ゆーくん狐様ありがとうございます!(ハンドスプリング土下座)

 ゆー様のもふもふ成分をもっと増やせるように、心を込めて頑張ります!


「……なんだ、その……笹食うか?」(謎の人物)


「……ゆーくん……狼ゆーくん? ……猫ゆーくん? ……狐ゆーくん? なでなで……していいっ?」(瞳をキラキラさせた江里さん)

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cool

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