表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
177/320

177話

 すかさず、意を汲み取っていたシシーはフォローを入れた。


「世の中を疑ってかかることは悪いことじゃない。気にしないで」


 むしろ、アニーに対しての評価は上がったまである。友人を大切に想う気持ち、実行する行動力。いい。すごく。


「……本当に、ユリアーネさんのこと、なんとも思っていないっスか?」


 最後に一度、見破るための問いかけ。これでなにも出なかったら、この人は信じることができる。


 カップを置いて立ち上がるシシー。今度はアニーの頭を撫でる。


「なんとも……と言うと、それはそれで彼女に申し訳ない気もするけどね。可愛いとは思うし。だけど、キミが訝しむようなことはないよ」


「……信じますよ……?」


「それは答えなくても、キミならわかると思うけど」


 手玉に取り、この場を納めるシシー。優しく上級生として労わる。


 張り詰めていた緊張を、大きく吐き出し、上目遣いで見上げるアニー。


「……ごめんなさいっス……」


 こんなはずではなかったが、なにもないならそれでいい。考えすぎだったということで、自分自身も納得。


「いや、むしろいいものを見せてもらった。ありがとう。紅茶も美味しいし」


 美しい友情。自分には経験がない。エネルギーのように補給できたことは、自分への活力にもなる。


 やってしまったことは仕方ない。ここからの行動で取り返そう、とアニーは張り切る。


「……おかわり持ってきます! お茶菓子もどうっスか!?」


 ユリアーネさんが買ってきてくれたお菓子、今こそ食べる時、と感謝。急いでキッチンまで取りに——


「それよりもさ、ファーストキスのこと、聞きたかったんだったね」


「はい?」


 返事をするよりも先に、アニーは引き寄せられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ