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8話


「へ?」


合格?

合格ってなんだ?


合格:入学試験や採用試験に受かること、及第すること。


「マジっすか?」

「マジマジ、大マジ、まぁ、ここに入るかどうかを最終的に決めるのはおま」

「はいります!」


食い気味に返す。


というかここが一番だわ、今回のループで心音がここに入らなくてもここが一番だわ。


「そ、そうか、だがここに入るからには1つ、従って欲しいことがある」


一瞬引いていたが直ぐに真面目な顔になる。


「なんですか?」

「それは............俺を超えろ」


どういうことだ?

意味がわからないのだが。


「そのままの意味だぞ?全てに関して俺を超えろ、それが条件だ」

「えーと、人気とかそういうの全般をってことっすか?」

「あぁ、その通りだ、そもそも知らないだろうがこの事務所に俳優はいない、そしてこの先お前が引退するまで俳優志望の人間、いや、正確には男優志望の人間が入ることは無い、女優は例外だが」


えーと、つまりこの事務所において男優は俺しか入ることがないと?

なぜ?


「お前ってかなり顔に出るんだな、そうだな、何故かと言ったらマネージャーとしてつくなら一人までだしなぁってところか、それと育成はそいつ一人に集中したい」


育成、恐らく俳優として育成するのを一人に集中することで自分を越えられる確率をあげようとするというところか?

だけど......


「まるでその言い方だと俺につくマネージャーが弥生社長みたいじゃないですか」

「その通りだが?」


えーと、えーと、えー......


「はぁぁ!!?」

「うるせぇぞ、えーと、暁斗」

「す、すんません、というか社長がマネージャーってありなんすか?」

「ありだろ?そもそもこの事務所建てたのは元々こういう風にしようと思ってだし」


マジかよこの人......


「まぁ、とりあえず必要な書類を、えーと、美穂!」

「はいはい、取ってきますよ」


いきなり後ろにずっと座っていたもう一人の審査員?の女性にそう言う。


その女性が部屋を出ていくと弥生社長がこっちを見てきた。


「綺麗だろ?ウチの嫁」

「え、弥生社長の奥さんなん?」

「そうだぞ?いいだろー、ってかその弥生社長ってやめねぇか?大地でいいぞ」


いきなり名前で呼べと!?

というかあんた歳いくつだよ。


「34だ、ほら早く」

「分かりましたよ、大地さん」

「大地」


えぇ、さん付けもアカンの......

というかナチュラルに心読んで返事してるし若いしなんなん?


「あはは、ごめんなさいね?ウチの人が、でも俺を超えるやつを育てる時にそいつとはダチのような関係でありたいって昔から言っててね、そう呼んであげてくださいな」


さっき書類を取りに行った大地さんの奥さんが帰ってきた。


「おい美穂!」

「あらあら実際そうじゃない?」


ふーんなるほどね、二人の関係性が見えてきた。


「あっれれー?もしかしてレジェンドと呼ばれている大地も奥さんには尻に敷かれてるパターン?(笑)」

「おいてめぇ!暁斗!」


ブフォッww

といった感じで対応してみる。

ダチのようになりたいらしいし、これでいいだろう、あと俺がこういう風にしてる方が楽だし。


「まぁまぁ、落ち着きなさんな、はい、暁斗君、これが必要な書類」

「ありがとうございます!えーと、」


弥生さん?それだと大地との区別とかに問題が?


「美穂でいいわ」

「分かりました!ありがとうございます、美穂さん!」


にしてもかなり分厚いなこの書類。


「あ、そうだ暁斗」

「なんだ?」

「お前高校移ってもらうから、明日には書類出せるように今日のうちに書類見て親に言っとけよ?」


は?


あー、芸能科的なのがある高校に行けと。

なるほどねー。


「え、マ?」

「マ」


うわぁ、マジかぁ、交友関係リセットやん、まぁいいけども。


「まぁ、暁斗なら大丈夫だろ、友達的なのもすぐできる」

「的ってなんだよ的って」

「いや、暁斗がぼっち気味の人間だったら無神経かなぁって」

「余計なお世話だわ!」


マジでなんなんだよこいつ!


ハァ、これがレジェンド弥生大地だと知ったら世の中の人は驚くだろ......


「あ、そうだ暁斗、お前特技、なんでも出来ることって言ってたよな?」

「ん?あぁ、そうだけど」

「その中の書類に俳優としてって書いてあるけどお前俳優だけじゃなくて色々とやってもらうからな?歌手とかアイドルとか?」


..................マジで?

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