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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 節分と『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第四十章 一応の決着はついて

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第165話 意外性を狙いすぎた展開

「止めるんだ!二人とも。そんなことをしても春子さんは帰ってこないんだ!それに戦う相手を間違えている!憎むべきは機械帝国なんだ!僕達が争っている暇なんか無いんだ!」 


『まあこれはお話だけどね。かなめさんもカウラさんも熱くなり過ぎよ。カウラさんももう少しかなめさんが自分のサイボーグの身体にコンプレックスを持っていることを理解してあげなきゃ。もう二年になるんじゃない、二人の付き合いも』 


 春子は淡々と役を終えて茶々を入れた。


『お母さんは黙って』 


『ハイハイ』 


 急に怒りをみなぎらせていたかなめが噴出した。家村親子のやり取りがつぼに入った、そんな感じだった。さすがにここはアメリアか新藤が止めるだろうと誠は思ったが二人はそのままシーンを続けることを選んだようだった。


「そうね、私にもできることがあれば協力するわ。それよりあなたは誰?」 


 カウラの一言で全員の目が点になった。


『知らないでビンタしたんですか?ちょっと順番間違えてませんか?それとさっき機械帝国と西園寺さんがつながってるとか、西園寺さんが人間に見えるけど実は機械魔女だとか言ってましたよね?アメリアさん……台本に矛盾が多すぎますよ。なんとかしてくださいよ』 


 まだ止まらないシーンに呆れながら誠はカウラとかなめを見ていた。


「私はこの子達と志を同じくする者。機械帝国を滅ぼすための正義の使者。キャプテンシルバーとは私のことよ!」 


 かなめは自分としてはかっこいいつもりで誠からしてもダサい名乗りを恥ずかしげも無くやって見せた。


「あっ。ダサ!」 


 小夏も誠と同意見だったので当然の様にそんな台詞が自然と口から出た。


「おい!小夏!今、何言った?何言った?え?かっこいいだろうが?今のどこがダサいんだ?アタシにも分かるように説明しろ、な?」 


 かなめの叔父の嵯峨譲りのネーミングセンスの無さには定評があるが、こうしてかなめの口から出てくるとさらに違和感が漂っていた。小夏は変身を解かずに鎌を掲げてかなめとの間合いを詰めようとする。それを見たかなめは右手に持っている小さな紐を掲げた。


 銀色の光とともにビキニの水着のようにも見える体と西洋の甲冑を思わせる兜をかぶったキャプテンシルバーの姿に変身するかなめ。手には銀色の鞭が握られていた。


「お?戦闘態勢になりやがったな!やろうってのか?外道!良い度胸だ。受けて立ってやる!」 


 そう言って小夏も鎌を構えた。二人はいつも月島屋で展開している口喧嘩の延長をこの映画の中でやろうとしているのが目に見えて分かった。


「二人とも!喧嘩は駄目よ!」 


 サラが慌てて二人の間に立った。小夏は手にした鎌を消して普通の中学生らしいセーラー服に戻る。かなめも鞭を納めて革ジャンにジーンズと言う普段のかなめと同じ格好に戻った。


「じゃあ後で訓練を施してやろう!お前も一緒にな!」 


 そう言ってかなめはすぐに手を胸の前でクロスして魔法を使って消えた。誠はただ目の前の出来事を呆然と見つめているだけだった。



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